• 科学・教養 科学
    30 days ago

    放射線防護 ─ 自己ツイートまとめ

    わかってることだけざっくりと、できるだけ専門用語を使わないことを心がけてます。
    危険じゃないけど絶対安全でもない「リスク」に向き合うにはどうすればいいかっていうと、
    「できる範囲でシーベルトを低くする」
    そのためにできることや行政の対策、基準値の意味なんかをお伝え出来れば幸いです。
    2011/09/02 ツイート追加
    14 fav 470 view
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 放射線と放射能、被ばくと汚染、被ばく線量(Sv、シーベルト)
  • Q_toshibo
    放射線を光に例えると、人が光を浴びるのが被ばく。光を出す性質を持つ物質が放射性物質。放射性物質には放射能(光を出す能力)がある。放射性物質が付着して汚れるのが汚染。人への影響は「浴びた光の量」により、この指標が「被ばく線量(Sv)」。何を今さらのようで、超重要な専門用語です。
  • Q_toshibo
    放射線が人にどんな影響を与えるかを学ぼうとすると、原子核崩壊、放射性同位体、α線、β線、γ線から始まって物理、化学、生物学…といった知識が必要になりますが、ものの見方を変えて、人が放射線によってどんな影響を受けるのかと考えれば話は単純です。必要な情報は被ばく線量、Svだけです。
  • Q_toshibo
    放射能は毒でも雑菌でもないし、汚染が人への影響には直接関係しない。でも、セシウムさん事件や後を絶たない間違った除染法のPR、恐怖を煽る記事を見ると、放射線より「放射能」、被ばくより「汚染」という言葉の方が、何となく「漠然とした不安」を感じさせるのだと思う。
  • Q_toshibo
    「放射能汚染」というと恐ろしいですが、放射能汚染の程度(ベクレル)は人への影響に直接関係しない。人への影響の指標は被ばくした量(シーベルト、Sv)だけ。でもSvといっても実感しにくいので、わかりやすいスケールで考えてみます。
  • Q_toshibo
    重量の単位はグラム。グラムの千倍がキログラム、そのまた千倍がトン。被ばくした量の単位はSv。Svの千分の一がmSv(ミリシーベルト)、そのまた千分の一がμSv(マイクロシーベルト)。概ね1gが10μSvみたいなイメージです。
  • Q_toshibo
    全身への1g(10μSv)の負荷は無視できる。1kg(10mSv)はそれなりの負荷だが健康影響のおそれはない。1t(10Sv)になると致死量。放射線に被ばくしたことによってどんな影響があるかはSvの大小が問題。
  • Q_toshibo
    同じ負荷でも、全身に1tと手足など部分的に1tでは健康影は違う。1度に1kgなのか、年間合計1kgなのかによっても違う。「放射線被ばくにより人が受けた負荷」の単位であるSvも同じです。
  • Content from Twitter
  • 低線量(100mSv以下)被ばくの健康リスク
  • Q_toshibo
    いろんなところで放射性物質と安全確保の話をする機会がありますが、「リスクとは予見できない、あるいは定量できない可能性のこと」、それと「可能性と事実は違う」という定義は必ずします。放射線の知識豊富な人でも意外と誤解してることが多いからです。
  • Q_toshibo
    どんなにわずかな量の被ばくでも人体に有害である。YESかNOかという質問をすると、多くの人がYESと答えます。放射線教育で「しきい値のない確率的影響」は基本中の基本の知識で事実だと誤解している人が多いのですが、事実ではありません。
  • Q_toshibo
    なぜ事実ではない知識をわざわざ教えられるのかというと、わずかな量の被ばくでも将来のがん化の可能性を否定できないからです。一方、科学的事実は「疫学的に100mSv程度以下の被ばくでは発がん確率の上昇は認められない」です。 このように、可能性と事実はまるで違います。
  • Q_toshibo
    低線量被ばくの人体影響は、混沌とした不確かな状態で科学的事実はわかりません。しかしそれは問題ではありません。現実的に取れる対策は、化学物質と同様、曝露量をできるだけ低くするしかありません。低線量被ばくといっても特別なモノじゃなく、健康リスク要因の一つと考えれば良いと思います。
  • Q_toshibo
    大学の先生がこんなに理路整然とデタラメな解説をしてるのを見ると、デマよりタチ悪い気がします: 首都圏の人口は3500万人である。この集団が一様に10mSvを浴びた場合、首都圏での~ http://bit.ly/h1Jhjg
  • Q_toshibo
    鼻血などのデマは論外として、意図はわかりませんが自分の専門外なのにICRPだとかLNT仮説だとか放射線防護の専門用語を駆使してデタラメ解説する大学の先生が何人もいる。「あ~、素人はそう解釈するよね~(棒)」と思ってましたが、なまじ肩書きがあるだけに有害なので一度整理します。
  • Q_toshibo
    低線量被ばくの健康影響は発がんリスク(将来のがん化の可能性)以外ない。断言します。また、リスクは「危険度」のことだと誤解されやすいのですが、低線量域では線量とともに確率的にがんになりやすいといったデータもありません。
  • Q_toshibo
    なぜ医師でもない僕が断言できるのか。放射線の人体影響はほぼ解明されてるからです。レントゲンがX線を発見した115年前、体の中が見えるX線はとんでもない魔法みたいなもので、手を透かしたりの見せ物にも使われ、結果、放射線熱傷が起きた。
  • Q_toshibo
    X線発見の翌年には放射性物質のα、β、γ線も発見された。そのうち、見えない、体にも感じることができない未知の放射線が人に害を及ぼすことをみんな知り、できるだけ被ばくしないようコントロールして使おう、と。この流れがICRP、そして放射線防護のポリシー。
  • Q_toshibo
    だから100年以上の放射線障害と防護対策の知見があり、未知の臨床影響はない。ただ低線量被ばくによるがん化の可能性だけは、統計的に検出できないのでわからない。ここまでが科学です。ここから先は倫理というか社会学というか、そんな話になります。
  • Q_toshibo
    影響が統計的に無視できるから低線量ならOK、にはならない。これは放射線防護のポリシーに反する。とにかく放射線を使う行為では、できるだけ被ばくを少なくするよう「適切に」コントロールしよう、と。そのために不確実な可能性を無理矢理見積もるのがLNTモデル。
  • Q_toshibo
    このLNTモデルが正しいか間違いかというのは実にくだらない議論。影響があるかどうかわからないなら安全サイドに立って、あることにしとこうじゃないかという素朴なモデルがLNTです。だから1mSvで何人ががんになる、という予測に科学的根拠はない。
  • Q_toshibo
    では何のためのLNTモデルかというと、リスク評価のため。今回の避難基準も「発がんリスク」と「生活基盤の損失の大きさ」との比較で最終的には政治が決めたもの。経済損失との比較が許されるのは「リスク」だから。リスクは「いのち」や「危険度」とは違います。
  • Q_toshibo
    生活も子供たちの未来も両方守ろうっていうのが放射線防護
  • Q_toshibo
    年間1mSv超えそうだから避難しろ、というのは被災された方にとって被ばくのリスクより避難の不利益が大きすぎるから20mSv。あくまで原子力災害対策特別措置法に基づく防護対策基準で、危険に曝されるわけでも法定被ばく線量限度の緩和でもない。
  • Q_toshibo
    学者も知識人も評論家が多すぎる。現場を知らずに字面だけで深く理解することはできない。「しきい値のない確率的影響」とか、字面だけで放射線の影響を理解したつもりになって批判や評論したがるから恥ずかしい間違いをしたりするんだと思う。
  • Content from Twitter

コメント

コメントはまだありません。
広告のお問い合わせ 広告のお問い合わせ
広告のお問い合わせ