愛が足りないであります。
Last day......憑き物が取れたみたいでスッキリした。
明日から、奥さんと愛娘と愛息(犬)のために頑張ろう。キリッ。
以前、某作家さんのwebに日本がなぜF-22が導入できなかったか
自分なりの意見を投稿したことがある。
これは米国側の理由というより、多分に日本側の問題だったと
思う。つまり、日本はF-22の運用者としての資格が無かったのだ。
米国にとって、F-22は虎の子である。なぜなら、もはやこれしか
頼るものがないからだ。F-22の次世代を担うものはその萌芽すら
まだ出てきていない。であるから、F-22の優位性はできるだけ
長く保たねばならない。
F-22の他者に対する優位性とは何か、それはやはりステルス性
であろう。だが、ステルスというものは万能ではない。
ステルスだからこそ、その運用には慎重さ(=愛情)が求められる。
ステルスとは何か?それはレーダーに映らないことでは無い。
レーダー相関を相手に取らせないことにある。
例え一度、レーダーに捉えられたとしても、次のスキャンで
所定の位置に捉えられなければ、レーダー上では目標の
相関が取れず最初のスキャンによる目標補足はノイズとして
処理される。
ステルス機といえども電波を反射してしまう部分は
必ず存在してしまう。従ってレーダーに対して全く反応しない
訳ではないが、同時に極端にレーダー波を反射しない部分も
存在するステルス機では、レーダー波に対して反射したり、
しなかったりを繰り返すことによりレーダーに目標の相関を
取らせず、実質的に消えることができる。
これは、実は非ステルス機においても可能だ。
メーカーに在籍していたころ、自分の後ろの席にいた退役
空将補殿はアグレッサー出身の方だったが、特殊な機動を
行うことにより、USNの戦闘機(恐らくF-4J)とのDACTにおいて
相手レーダーに捉えられず、バックを取れたという話を聞いた
ことがある。
同じF-15でも、ベテランが乗る機体と若手が乗る機体では
相手レーダーに捉えられる距離が違うそうだ。
つまり、ステルス機のレーダー反射特性はできるだけ秘匿する
必要がある。もしそれが知れてしまったら、相手に対抗手段を
取られてしまい、ステルスが剥がされてしまう。
ステルス以外に取り柄がないF-117は早期に退役に追い込まれ
B-2の生産機数が極少数だったのも、ステルスの優位性は
長く続かないという判断だったのではないか。
(これらの機体は鈍足で機動性も低く、ステルス以外に身を
守る術を持たない。ただ、B-2には長距離航続性能と大搭載量
という他者にない利点がある。)
以上のように、F-22の優位性を維持するために、運用には
細心の注意(=愛情)が求められる。当たり前だが、USAFはそれを
持っている。しかしGA隊はそうではなかった。F-22を単なる
F-15より高性能な機体として取り扱った。
(だから、ダメだったらタイフーンでもいいやなんて話も出てくる)
米国はそれを感じ取ったからこそ、F-22を日本へリリース
できなかった。例えモンキー版でもFIとして最適な機体を得る
機会をみすみす逃してしまった。
(モンキー版F-22であるF-22J(仮称)はステルス性はオリジナル
より劣るが、整備性や耐用年数はむしろオリジナルに勝り、
使い勝手が良い機体になる可能性が多分にある)
以上は単なる私見です。キリッ。
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コメント
まぁ、隣近所が強盗、泥棒国家ばかりなのに、友愛なんて暢気に言っている馬鹿な総理大臣の国に、売りたかないですよね。F-22Jだった場合、F-15J/DJの後継機としても、追加購入が望めたんですけどね。現在、嘉手納にF-22Aが12機程、暫定配備されたようですね。CVW-5もAESAレーダー搭載型のF/A-18E/Fブロック2の配備が進み、近い将来、EF-18Gの配備も始まりだしますよね。ライノだらけになりますが、F-35が躓き、こけそうな状況ですからね・・・。
投稿: 灰色猫 | 2010年6月 1日 (火) 01時35分
自民政権の頃から難航してるわけで。このエントリの趣旨は空自の要撃特化脳がF-22の特性の理解を妨げ導入失敗の一因になったのではないか、という話ですよね。
投稿: al | 2010年6月 1日 (火) 19時30分
議会からの開発・調達中止の圧力を逸らすために、オビー修正条項を認めたのが日本への輸出が叶わなかった。それが全てではないのですか?
投稿: | 2010年6月 1日 (火) 21時19分
何やらプライベートで重大な決断を下されたご様子ですが、今後の武運長久を祈ります。
F‐Xがここまでグダグダになったのは、空さんが具体的な運用構想を全く示さなかった(示せなかった?)からなのはその通りだと思います。
現在の法整備下であれば、どのような高性能機であれ、緒戦ではBVRなど臨むべくもありませんので、セカンドベストな選択で構わないと思います。但し、騒音問題で無茶苦茶評判の悪いライノを空自で運用するのは無理だと思います。
投稿: 雨辰 | 2010年6月 2日 (水) 06時39分