縦揺れ騒動のテクノマート「安全性に問題なし」
専門家が最終結論
ソウル市広津区九宜洞の高層ビル「テクノマート」で7月5日に縦揺れが発生した問題で、精密調査の結果、ビルの安全性に問題はないとする最終結論が下された。
ビルの安全調査を主管した大韓建築学会と、テクノマートを運営するプライム産業は今月7日午後にソウル市内で記者会見を行い、こうした診断結果を発表した。安全診断の分析には、建築学会に所属する教授をはじめ、建築構造や振動・騒音の専門家など60人余りが参加した。
大韓建築学会によると、国土海洋部(省に相当)に登録された構造設計専門業者のセン構造研究所が7月から2カ月にわたりテクノマートの構造を詳細に調査した結果、国土海洋部基準の総合評価で「B等級」の判定を下した。B等級は、建物に一部軽微な欠陥はあるものの、安全性には問題がないというレベルだ。ソウル市内にある63ビル(汝矣島)や、貿易センター(三成洞)もB等級で、完工から10年以上たつ建物のうち、欠陥がない状態の「A等級」と判定されたケースはない。
また、専門家60人余りが参加した諮問会議では、7月の建築学会の中間発表と同じく、テクノマートの揺れは当時、オフィス棟12階にあるフィットネスセンターで行われていた「テボ(エアロビクスのような運動)」による共振が原因との結論が下された。
調査団の団長を務めたチョン・ラン檀国大学建築工学科教授は「テクノマートの揺れは最大振幅が0.5ミリ以下で、どの高層ビルでも発生し得る物理的現象だ」と説明した。その上で「ビルの安全性をより高めるためには、揺れの原因となったフィットネスセンターに振動を抑える防振装置を設置するか、ビルの柱に制振装置(TMD)を取り付ける必要がある」と助言した。TMDは、地震などによる建物や橋の揺れを抑える装置だ。
崔仁準(チェ・インジュン)記者