NHK福岡のニュース　福岡放送局

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福島産加工品の出店苦情で中止

原発事故の風評被害に苦しむ福島県の農家を支援しようと、福岡市の大型商業施設にオープンする予定だった福島産の加工品を販売する店が、食品の安全性の不安を訴える苦情などが相次いだことから、出店が中止になりました。
福岡市の市民グループ「ふくしまショッププロジェクト」は、福岡市西区の大型商業施設にある農産物直売所の一角を借りて、震災前に収穫された材料で作った、福島県産の加工品を販売する店を今月１７日にオープンする予定でした。しかし、先月に計画を発表した後、一般の人から市民グループ側に「福島のトラックが来るだけで放射線を運ぶのではないか」とか「出店をやめないなら不買運動を起こす」といったメールが６件寄せられたほか、大型商業施設にも、食品の安全性の不安などを訴える電話などが約２０件寄せられたということです。
このため農産物直売所が７日、出店をやめるよう申し入れ、市民グループも「多くの客を抱えている店の事情も理解できる」として、出店を中止することを決めました。市民グループの責任者の吉田登志夫さんは「メールの内容は悪質で、今回のこと自体が風評被害だと思う。福島を応援する気持ちは変わらないので出店の方法を考えていきたい」と話していました。
一方、農産物直売所は「他の店や商業施設に迷惑をかける恐れがあり、出店の中止をお願いしたが、今後も何らかの形で支援していきたい」と話しています。

09月08日　19時09分

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