昨夜、バーナンキ議長が講演を行ったが、FRBが今後どのような措置を講じるかに関しては詳細を明らかにしなかったため、市場では失望売りがでたようだ。それだけ市場では、新たな緩和策を希望していたようだが、肩すかしを受けた格好となっている。
そんな中、PIMCOのエラリアンCEOが、次のような発言をしている。
エラリアン氏:米国はFRBが解決できない「深刻な」課題に直面
米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は8日、米国が住宅・労働市場の低迷といった「深刻な」経済的課題に直面しており、連邦準備制度理事会(FRB)の景気刺激策も効かないことが判明するだろうとの見方を示した。エラリアン氏は「こうした障害を克服することはできない」と述べ、「これらは構造的な問題であり、構造的な解決策が必要だ」と指摘した。
同氏はサンフランシスコ連銀で開かれたアジアの銀行業と金融関連のシンポジウムで、米国などの諸国の金融危機への対応は「あまりに循環的で、中央銀行に依存し過ぎている」と述べ、世界はバランスシートや各国で異なる成長パターン、政策・政治といった領域での「地殻変動」に匹敵する「歴史的」再調整を経験しているところだと語った。
同シンポジウムではエラリアン氏に先立ち、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が講演、景気浮揚に向け利用可能な手段を必要に応じて実行する用意があると述べた。【ブルームバーグ 7:59】
FRBがどのような策を採ろうとも米経済は回復しないということだが、それが歴史的転換期に差し掛かっているがゆえ、構造的な問題であることを示している。そして、中央銀行に依存しすぎていることも指摘している。
言い換えれば、既存の金融経済システム、世界体制では無理だと言っているのであり、ご破算にする必要があるということだ。
好むと好まざるに関わらず、この趨勢はもはや止めようがないのであって、世界経済はいったんリセットされるのだ。
そのような大局的な流れを忘れてはならないだろう。
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