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「フクシマの英雄たち」にスペイン皇太子賞 日本も福島の原発作業員の方々に国民栄誉賞を授与しよう

Everyone says I love you !

浄化しようとしている放射能汚染水を浴びるなど、計画線量を超える放射線を受けてしまった福島の作業員の方々が続々と出ています。

事故直後から現在に至るまで活躍され、今後もこの島国に住むすべての人々の命と健康を守ってくださる原発作業員の方々は、なでしこジャパンとは違った意味で、国民栄誉賞に当たると思います。

そう、原発作業員の方々の犠牲=被曝があって初めて原発の復旧があり、我々の命があると言うことなんです。
ちなみに、原発で働く作業員の方々の許容放射線量を、厚労省がいきなり上限撤廃してしまったのをご存じですか。

経産省の要請で厚労省が3月15日に「福島の事故の応急対策に限定して緊急時の被ばく線量を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げ」、次いで4月27日に「常時は年間50ミリシーベルトと定めている原発作業員の被ばく線量の上限を当面の間、撤廃」しました。

厚生省という国民の健康を司る省庁と、労働省という労働者の権利を守るべき省庁が統合されてできた厚生労働省が、ちっとも放射線被曝からの歯止めにならないのです。

安全基準を緊急時だからあげるのは、緊急時だからといって急に人間が放射線に強くなるわけではないからナンセンスだと、私は再三再四書いてきました。

もともと一般人について年間1ミリシーベルトされていたのを、急に放射線感受性の強い子どもにも20ミリシーベルトまで耐えろとは言語道断でしょう?

それと同じ事です。
まして原発労働者の方々にはさらにそのの12倍以上の放射線に耐えろと・・・

再度、もとの100ミリシーベルトに基準の引き下げが検討されていますが、便宜的というかご都合主義というか。


では、だからといって、原発労働者の被曝限度を維持して、福島原発で働ける労働者の方々が居なくなってしまったら、どうなるのか。

そもそも、なぜそういうことを経産省が要請したかというと、「原発作業に従事できるのは全国で7万人余りしかいない。各地から福島第1原発への派遣が相次ぐ中、規定の被ばく線量を超えると、ほかの原発の保守や定期点検に支障が出かねない」として、経済産業省が厚労省に特例的な措置を要請したわけです。

もし、毎日毎日の原発の復旧作業がなければ、すぐにでも原発は暴走してしまいます。全国で働ける原発労働者が7万人。毎日2〜300人の労働者が福島原発に入っていますが、そのうちこれらの方々のどんどん累積被ばく線量が上がっていき、働ける人がどんどん少なくなったら、一体、日本と我々はどうなってしまうのか。


そして、労働者不足を補うため、日雇い労働者が多くいる大阪市西成区のあいりん地区で、仕事に応募した人が当初の話と違ってあれよあれよという間に福島に連れて行かれ、放射線防護服を着せられて原発で作業をさせられてしまったという事件が起こっています。
この人達なんて、ちゃんと累積放射線量をそもそも計ってもらっていないに決まっています。
そして、行方不明の原発作業員が急増しています。

これってほとんど奴隷を集めるための人間狩りじゃないですか!?

我々の命と健康を守るための代償は、弱い立場の人たちが払っているのです。

子ども達のことならしゃかりきに守ろうとするのに、原発労働者のことは見て見ぬふりでは、本当の子育ては出来ません。

私たちは、今確実に、原発労働者の方々の命を食べて生かしていただいている、ということはできないでしょうか。

国民栄誉賞を受け取ってもらえば済む問題ではないですね。
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BLOGOS 編集部

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