元米高官証言「沖縄で枯れ葉剤散布」

2011年9月6日 09時32分このエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 【平安名純代・米国特約記者】米軍がベトナム戦争での実戦を前提に、1960年から約2年間にわたり、国頭村と東村の米軍北部訓練場内と周辺一帯で猛毒のダイオキシンを含む枯れ葉剤「オレンジ剤」の試験散布を実施していたことが5日までに分かった。当時の枯れ葉剤散布作戦の立案に関わった米陸軍の元高官が沖縄タイムスの取材に対して明らかにした。

 米軍は61年から始めたベトナムでの枯れ葉剤作戦の本格展開を前に、沖縄でその効果を試していた。沖縄での枯れ葉剤使用に関する公式記録がないことから、これまで米軍は作戦そのものを否定してきたが、今回の証言はこうした事実の立証につながるものといえそうだ。

 米軍が沖縄に枯れ葉剤を貯蔵、散布していた事実は当時作業に携わった元米兵らが証言しているが、散布を裏付ける元当局者の証言は初めて。

 作戦が立案された背景について元当局者は、「南ベトナム解放民族戦線が潜むジャングルの絶滅を目的としていた」と説明。北部訓練場を選んだ理由について「制約もなく、気候や立地状況などがベトナムのジャングルに似ていたことから、実戦を想定したものだった」と述べた。

 初期段階での散布には、米陸軍化学兵器部隊が立ち会い、データの収集などを行ったという。

 試験散布の詳細について、「散布から24時間以内に葉が茶色く枯れ、4週間目にはすべて落葉した。週に1度の散布で新芽が出ないなどの効果が確認された。具体的な散布面積は覚えていない」と話した。収集したデータは、ベトナムでの作戦に反映されたという。

 米軍の枯れ葉剤散布はこれまでに、オーストラリア(66年)、カナダ(66~67年)、韓国(68年)で各国の軍関係文書などでそれぞれ確認されている。沖縄での枯れ葉剤使用については、元米兵らが証言してきたものの、散布を示す公式書類がないことから使用そのものを否定している。

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