名実ともに“旬”のイケメン俳優、小栗旬(25)=写真。雑誌などの「抱かれたい男」ランキングでも、SMAP・木村拓哉(35)を抜いてトップになるほどの勢いだが、そこまで登り詰めた背景には、ひとりの「恩師」との出会いがあった。
子役時代から実力を磨いていた小栗の才能は、演出家の蜷川幸雄もいち早く見抜いていたが、小栗が「人生の師」として仰ぐのが、一昨年10月1日に病死した映画監督、森安建雄さん(享年59)だ。
森安さんは映画関係者の間では知る人ぞ知る人物。巨匠・今村昌平をはじめ、長谷川和彦、相米慎二といった名監督に信頼され、助監督を長く務めた。
撮影現場から離れた晩年は若手俳優を育成。小栗も、同じく俳優で兄の小栗了(31)とともに生徒として薫陶を受けた。
追悼特集を組んだ映画専門誌「映画芸術」419号(昨年5月発売)では、了ら6人の俳優が座談会で、視力を失っても指導に情熱を注いだ森安さんの温かい人柄をしのんだが、小栗も追悼文を寄せていた。
その中で、小栗は16歳のころに初めて会った白髪頭、無精ひげの森安さんの第一印象を「仙人」となつかしそうに振り返り、「なんで君は人間を愛さないんだ」と厳しい言葉をかけられたエピソードを紹介。〈少しは俺も人を愛し、その上で人を愛した芝居を出来ているでしょうか?〉と、恩師に問いかけていた。
雑誌の発売当時、すでに小栗はTBS系「花より男子」シリーズなどで多くのファンを獲得していたが、その後、くしくも森安さんのめい、森安彩プロデューサーらと組んだフジテレビ系「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」で人気を不動のものにした。
初主演ドラマ「貧乏男子 ボンビーメン」(日本テレビ系、火曜午後10時)は15日スタート。愛のこもった芝居を天国の恩師に届けられるか。
ZAKZAK 2008/01/15