みんなツイッターと併用していた
(あるフェイスブックユーザー)
では、ツイッターとフェイスブックとは同じように利用されているのか。それとも異なるのか。
日経トレンディでは「東日本大震災のときのSNS利用」について、ネットユーザーにアンケートを行った。そのとき多かった回答は、意外にも「ツイッターとフェイスブックを両方利用した」というものだった。
典型的だったのは、次のコメントだ。
「東京近辺の友人一人ひとりの震災時の実体験(帰宅の様子、買い物状況など)をフェイスブックで知った。一方、さまざまな情報筋のニュースを手っ取り早く広範に集めるのには、ツイッターが便利だった。」
「ツイッターが停電時の情報収集と地域情報の収集に大活躍した。さらにフェイスブックも、電話連絡ができない場合の安否情報の発信に役立った。」
震災時、ツイッターは震災被害や原発、放射能などのニュースの情報収集に使われた。電車の運行情報やスーパー、ガソリンスタンドの開店状況など、ローカルな情報を知るのにも重宝した。
一方、フェイスブックが活用されたのは、先のエピソードでも紹介したように、家族や親しい人との安否確認やコミュニケーション。また海外の友人からの安否確認にも多く使われた。
ツイッターは「情報収集」、フェイスブックは「コミュニケーション」。得意分野が異なる2つのツールを両方駆使して、震災時の通信の混乱に対処した。そんなユーザーが多かったのだ。
ツイッターとフェイスブックは、機能や利用方法が重複している部分もある。
例えば震災時には、ツイッターのダイレクトメッセージ機能を使い、家族や友人、知人と連絡を取り合っていたユーザーも数多くいた。
しかし、個人間でのコミュニケーションでは、メッセージやチャットなどの機能が充実し、実名でつながるフェイスブックのほうが、ツイッターよりも優れている点が多い。
専門家は「日本では、ツイッター上で友人とのコミュニケーションに使う用途が多いが、いずれこの用途はフェイスブックに取って代わられるのでは」とも話す。
今後は、ツイッターとフェイスブックの役割分担も、より進んでいくことだろう。
<関連リンク>
■ 「黒煙の中でも、Twitterのおかげでパニックにならず」――約550件の声でわかった「震災とSNS」(1)(日経トレンディネット)
まとめ
震災時には、情報収集でツイッター、親しい人とのコミュニケーションでフェイスブックと併用するケースが目立った。
今後はツイッターとの併用、使い分けも進んでいくだろう。
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