“紳助さん引退”…警察が追い込むアングラマネー２０兆円

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「この程度」の付き合いと強調した島田紳助さん

　“黒いメール”の発覚で芸能界を去った元タレント、島田紳助さん（５５）は、引退会見で「この程度」の付き合いと強調した。一方で警察は暴力団撲滅の包囲網をますます強化し、「芸能界も例外ではない」と徹底的な取り締まりを指示しているという。そのワケを捜査関係者が明かした。

　「いま裏社会で流れる金額は推定２０兆円以上と言われています」

　驚くべき数字だ。わが国の２０１１年度の一般会計は、過去最大の一般会計総額９２兆４１１６億円。その４分の１から５分の１にもなる。

　「最近は『０９０金融』と言われる闇金が盛んで、１００億円分が欧州の銀行に隠されている。競馬などのノミ行為や用心棒代、ショバ代などのミカジメ料、不動産や株の売買などにアングラマネーが流れ、全容がつかめないほど」（金融ジャーナリスト）

　こうした裏社会と一般市民の接近を避けるために１０月から東京、沖縄が加わり、全国で施行されるのが暴力団排除条例だ。「アングラマネーのうち、指定暴力団山口組系が４５％を占める。芸能界に近い関係者も少なくない。紳助さんのような一般人との接触も水面下で進んでいる。それを食い止めたい」（捜査関係者）

　警察庁は１９７９年に「民事介入暴力対策センター」を設置。９２年には暴力団に徹底抗戦する市民を描いた映画「ミンボーの女」が公開されたが、故・伊丹十三監督は、暴力団関係者と見られる男に刃物で顔を斬られ、上映館も暴力団員にスクリーンを切られる事件が起きた。その後も暴力団から市民を守る法律が繰り返し施行されながら断ち切れない。「これ以上見逃せない」（捜査関係者）と本腰なのだ。