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高輪クリニック

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2011年9月 7日 (水)

放射線物質計測検査機器の日本での動向に関して

内部被曝を計測する方法は以下の3つです。

1.口角、鼻腔スメア法
口角、鼻腔から麺棒でぬぐいとって検体を表面汚染用の
サーベイメーターまたは放射能測定メーターで計測する方法

2.生体試料測定法(バイオアッセイ法)
便と尿など採取された試料から間接的に調べる方法。計測から結果まで約2週間かかる。また間接的に計測する方法なので、信頼性の高い評価を得るのは困難です。しかし、体外からの内部被曝計測と異なり化学的処理をおこなったのちに測定するために微量の放射性物質の検出が可能でありα、βのみをだす核種の同定には必要不可欠。費用、期間、信憑性に問題があります。

3.体外からの計測
(ホールボディカウンター、スペクトロメーター)

β線、α線に関しては体外まで届かないので計測があまり意味がありませんが、γ線、x線に関しては信頼のおける結果をだすことができます。

環境線量の影響をなくすために鉄、鉛での遮蔽が必要で大きな装置になる。原発施設で用いられている機器は、胸部から腹部にかけて検出感度があがる設計になっていて放射性核種の一様な検出になりません。またβ線がメインのヨウ素の検出には弱点があります。計測の用いられる検出用の筒は太く、広範囲を同時に計測することが可能です。また環境汚染用および体内被曝を検査する汎用できる機器にスペクトロメーターがあります。これは様々な精度の機器がありますが、環境線量の低い地域においては、内部被曝も正確にチェックすることができます。またβ線も計測できることから甲状腺の放射性ヨウ素の被爆に関しても用いることができます。

実際、甲状腺モニターと呼ばれる甲状腺専用の内部被曝計測にはスペクトロメーターが用いられます。ただし福島原発付近の計測では、環境線量によって誤差が生じ正しい計測をすることができません。東京での計測であれば、各部位にあてることでγ線を放出する核種に関してはホールボディカウンターでの計測と同様のことができることと、β線も計測できることから診療所レベルでの内部被曝スクリーニング検査に最適です。高輪クリニックでも現在、甲状腺モニターとしてのスペクトロメーターと筋肉、消化管の被曝計測としてのスペクトロメーターを用いて内部被曝の検査を実施しています。
また短時間で全身が計測できる椅子型ホールボディカウンターでの計測も9月11日に開始します。

椅子型ホールボディカウンター計測は、スペクトロメーターよりも大まかな検査になりますが、短時間に計測できることもあり、高輪クリニックでは福島県在住および避難した17歳以下の方の検査を無料で実施していきます。予約を本日より開始しています。(詳細はこちら

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