News
2011.09.07
カート・コバーン、1992年の『サタデイ・ナイト・ライヴ』生出演後に、子供たちが動物を撫でられる動物園を作りたいと語っていた
ニルヴァーナ1991年作『ネヴァーマインド』アメリカでは9月6日に音楽ライターのマーク・ヤームが著した『Everybody Loves Our Town: An Oral History of Grunge』という本を刊行されているのだが、これがミュージシャン、プロデューサー、マネージャー、レコード会社幹部、ビデオ監督、写真家、ジャーナリスト、クラブ・オーナーなど、現場に関わったありとあらゆる人物の証言を再構成することでグランジ・シーンそのものの歴史を語りおろす内容となっていて、話題を呼んでいるとか。
スピナーでは特にそのうちの1992年1月に『サタデイ・ナイト・ライヴ』にニルヴァーナが初出演した当時の頃のくだりを紹介していて、この頃にはカート・コバーンとコートニー・ラヴが重度のヘロイン中毒に陥っていて、カートが動物好きな一面を見せていた様子などが綴られている。
この一節では、まずサブ・ポップの広報を務めていたニルス・バーンスタインの自宅で開かれたパーティの様子が紹介されていて、この時、『サタデイ・ナイト・ライヴ』へのニルヴァーナの初出演がたまたまテレビで流れていた時のことが回想されいている。この時バンドは“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”と“テリトリアル・ピッシングス”を演奏し、演奏の終いには機材をすべて破壊したことで知られているが、これを目撃したパーティに詰め掛けた20人ばかりの業界人はみな押し黙ってしまい、とんでもない歴史的な瞬間を目の当たりしたことを実感したことが振り返られている。
それに続いて、ニルヴァーナがファースト・アルバム『ブリーチ』まで契約していたシアトルのサブ・ポップ・レコードの共同設立者であるブルース・パヴィットの回想が紹介されている。
「ニルヴァーナの『サタデイ・ナイト・ライヴ』のライブの後、カートとバックステージで一緒に過ごしたんだよ。あの時はすごくいい感じで話し込んだんだよね。カートは若いキッズのためにサインをすることについて話しててね、サインをするとすごくいいことをしたという気分になるようだったよ。カートはね、子供や動物が大好きな、そんな繊細な人間だったんだ。一度、カートのアパートを訪ねたことがあって、荒地ねずみを3匹それぞれのかごに入れて飼ってたのを思い出すよ。たいがいの人間よりもきっと動物の方が好きなんだろうなあとその時思ったんだよね」
「（バックステージでは）カートは確か子供たちが動物を撫でられる動物園を始めたいっていう話をしてたんだよね。なんかいろいろ思いつくことを話してたんだろうけど。ただ、聞いているぼくが感じたのは、今の俺ならなんだってできる、動物を撫でる動物園を俺はやるんだっていうエネルギーでね、それはとても不思議な力に満ちていたよ」
「実際、その週（1992年1月の第2週）にニルヴァーナはマイケル・ジャクソンを蹴落としてチャート1位になったんだよ。カートはいろんな意味でぼくにはマイケル・ジャクソンを連想させたものだったんだよね。だって考えてもみてごらんよ、ネヴァーランドとか、子供と動物が大好きだとかさ……どこかすごく皮肉めいてるなあと感じ入ったよね。あの時のカートとの会話の言葉をもしマイケルの口から聞いたとしても、さもありなんって思っただけだと思うよ。その後ね、カートがその晩に、（ヘロインの）過剰服用で危篤になったことをぼくは記事で読んだんだよ」
さらに当時ニルヴァーナのマネジメント事務所だったゴールド・マウンテンの共同創立者のダニー・ゴールドバーグの回想が紹介されている。
「（『サタデイ・ナイト・ライヴ』出演の）直後に、ベイ・エリア・ミュージックっていう雑誌に記事が載ってね、数週間前からバンドと一緒に過ごしてきたやつがカートはドラッグをやっているって書いてたんだよ。これはたぶん事実だったけど、ぼくのなかではあの『サタデイ・ナイト・ライヴ』まではまだ頭をもたげてないことだったんだよね。それがね、あの『サタデイ・ナイト・ライヴ』でのことがあって、あの記事もちょうど一緒のタイミングで出て、実はものすごい大問題を自分たちは抱えていて、すぐにでもどうにかしなきゃまずいことになるってわかったんだよ」
ニルヴァーナの『サタデイ・ナイト・ライヴ』でのパフォーマンスの動画はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=UNiyP3LMshM
『Everybody Loves Our Town: An Oral History of Grunge』の詳細についてはこちらから→
http://www.amazon.co.jp/Everybody-Loves-Our-Town-History/dp/0307464431/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1315395354&sr=1-1
スピナーでは特にそのうちの1992年1月に『サタデイ・ナイト・ライヴ』にニルヴァーナが初出演した当時の頃のくだりを紹介していて、この頃にはカート・コバーンとコートニー・ラヴが重度のヘロイン中毒に陥っていて、カートが動物好きな一面を見せていた様子などが綴られている。
この一節では、まずサブ・ポップの広報を務めていたニルス・バーンスタインの自宅で開かれたパーティの様子が紹介されていて、この時、『サタデイ・ナイト・ライヴ』へのニルヴァーナの初出演がたまたまテレビで流れていた時のことが回想されいている。この時バンドは“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”と“テリトリアル・ピッシングス”を演奏し、演奏の終いには機材をすべて破壊したことで知られているが、これを目撃したパーティに詰め掛けた20人ばかりの業界人はみな押し黙ってしまい、とんでもない歴史的な瞬間を目の当たりしたことを実感したことが振り返られている。
それに続いて、ニルヴァーナがファースト・アルバム『ブリーチ』まで契約していたシアトルのサブ・ポップ・レコードの共同設立者であるブルース・パヴィットの回想が紹介されている。
「ニルヴァーナの『サタデイ・ナイト・ライヴ』のライブの後、カートとバックステージで一緒に過ごしたんだよ。あの時はすごくいい感じで話し込んだんだよね。カートは若いキッズのためにサインをすることについて話しててね、サインをするとすごくいいことをしたという気分になるようだったよ。カートはね、子供や動物が大好きな、そんな繊細な人間だったんだ。一度、カートのアパートを訪ねたことがあって、荒地ねずみを3匹それぞれのかごに入れて飼ってたのを思い出すよ。たいがいの人間よりもきっと動物の方が好きなんだろうなあとその時思ったんだよね」
「（バックステージでは）カートは確か子供たちが動物を撫でられる動物園を始めたいっていう話をしてたんだよね。なんかいろいろ思いつくことを話してたんだろうけど。ただ、聞いているぼくが感じたのは、今の俺ならなんだってできる、動物を撫でる動物園を俺はやるんだっていうエネルギーでね、それはとても不思議な力に満ちていたよ」
「実際、その週（1992年1月の第2週）にニルヴァーナはマイケル・ジャクソンを蹴落としてチャート1位になったんだよ。カートはいろんな意味でぼくにはマイケル・ジャクソンを連想させたものだったんだよね。だって考えてもみてごらんよ、ネヴァーランドとか、子供と動物が大好きだとかさ……どこかすごく皮肉めいてるなあと感じ入ったよね。あの時のカートとの会話の言葉をもしマイケルの口から聞いたとしても、さもありなんって思っただけだと思うよ。その後ね、カートがその晩に、（ヘロインの）過剰服用で危篤になったことをぼくは記事で読んだんだよ」
さらに当時ニルヴァーナのマネジメント事務所だったゴールド・マウンテンの共同創立者のダニー・ゴールドバーグの回想が紹介されている。
「（『サタデイ・ナイト・ライヴ』出演の）直後に、ベイ・エリア・ミュージックっていう雑誌に記事が載ってね、数週間前からバンドと一緒に過ごしてきたやつがカートはドラッグをやっているって書いてたんだよ。これはたぶん事実だったけど、ぼくのなかではあの『サタデイ・ナイト・ライヴ』まではまだ頭をもたげてないことだったんだよね。それがね、あの『サタデイ・ナイト・ライヴ』でのことがあって、あの記事もちょうど一緒のタイミングで出て、実はものすごい大問題を自分たちは抱えていて、すぐにでもどうにかしなきゃまずいことになるってわかったんだよ」
ニルヴァーナの『サタデイ・ナイト・ライヴ』でのパフォーマンスの動画はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=UNiyP3LMshM
『Everybody Loves Our Town: An Oral History of Grunge』の詳細についてはこちらから→
http://www.amazon.co.jp/Everybody-Loves-Our-Town-History/dp/0307464431/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1315395354&sr=1-1
関連アーティスト
関連記事
- 今週のNMEは1991年に世界を変えたアルバムをリリースしたこの3人 (宮嵜広司の「洋楽試聴機荒らし」) (2011年09月06日)
- WORLD ROCK NOW 2011.9.2 ON AIR LIST (渋谷陽一の「社長はつらいよ」) (2011年09月03日)
- ニルヴァーナのプロデューサー、ブッチ・ヴィグがカート・コバーンの完璧主義には時々うんざりしたと語る (ニュース) (2011年08月25日)
- クリスト・ノヴォゼリック、ニルヴァーナ『ネヴァーマインド』20周年記念ライブに出演 (ニュース) (2011年08月19日)
- 「カート・コバーン橋」命名案、アバディーン市議会で否決 (ニュース) (2011年07月29日)