沖縄戦などで亡くなった家族を無断で靖国神社に「英霊」として合祀されて精神的苦痛を受けたとして、沖縄県内の遺族5人が、靖国神社と国に合祀取り消しと計50万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部は6日、「遺族への権利侵害はない」として請求を退けた一審那覇地裁判決を支持、遺族側の控訴を棄却した。
遺族側弁護団は「極めて不当な判決」としており、上告する。
判決理由で橋本良成裁判長は「沖縄戦の体験や、戦没者の位置付けを考えると、合祀が受け入れがたいものであることは理解できる」と指摘したが、一方で「教義が強制されたとはいえない」とした。