'11/9/7
旧球場前の軌道敷緑化へ
広島市は2011年度から2年間かけ、旧市民球場跡地(中区)の南側を走る広島電鉄の路面電車の軌道敷を緑化する。まず11年度は原爆ドーム前電停付近の約40メートルを芝生で覆う。15日開会の市議会定例会に経費1600万円を盛り込んだ11年度一般会計補正予算案を提案する。
市は都市景観の魅力アップや放射熱によるヒートアイランド現象の抑制、騒音軽減などに効果があるとして軌道敷の緑化を検討。13年春に全国菓子大博覧会が開かれ、「観光客や市民へのPR効果が期待できる」として球場跡地前での実施を決めた。
緑化区間は計約100メートルで、車が進入する交差点や横断歩道などを除く軌道敷に芝生を敷き詰める。緑化にかかる費用の半分は国の補助金を充てる。
市は広電や市造園建設業協会と連携し、09年秋から約1年間かけて市植物公園(佐伯区)で3種類の芝を育成。広島の気候や交通事情に適した品種や保水性の高い基盤材料を調べる実験を進めていた。
軌道敷の緑化は、市内では広電が03、08年に宇品線の海岸通―広島港の2カ所計252メートルで導入。都心部では初めてとなる。
【写真説明】軌道敷を芝生で緑化する広島電鉄の原爆ドーム前電停