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2009年01月19日
Report 平城遷都1300年「弥勒プロジェクト」発進へ
2010年に奈良県で開催される「平城遷都1300年記念祭」に向けて、事業推進の要となる「平城遷都1300年記念事業推進委員会」(以下「推進委員会」)、「日本と東アジアの未来を考える委員会」(以下、未来委員会)、「東アジア地方政府会合実行委員会」の3つの委員会の合同設立総会が、1月15日、グランドプリンスホテル赤坂で行われ、政界・財界のリーダーおよび有識者ら153人が集った。
これらの委員会は、平城遷都1300年を機に日本と東アジアの恒久的な交流事業を創出していくためにつくられたもので、松岡正剛は「推進委員会」委員とともに「未来委員会」幹事長に就任、事業の柱の一つとなる「弥勒プロジェクト」を率いていくことになっている。
総会では、「推進委員会」会長・御手洗冨士夫氏、同委員長・下妻博氏、「未来委員会」委員長代行・川勝平太氏、「地方政府委員会」委員長・石原信雄氏がステージに立ち、それぞれ設立趣旨や決意表明をスピーチ。また出席者を代表して自民党の青木幹雄氏、民主党の鳩山由紀夫氏、公明党の冬柴鐡三氏からの応援演説があった。
松岡は、「未来委員会」幹事の野田一夫氏とともに壇上に立ち、幹事長として次のように抱負を語った。
「日本という国は奈良平城京にはじまり、その平城京は東アジア交流を礎に誕生した。今日、グローバル・キャピタリズムの矛盾が世界を席巻しつつあるが、本来のキャピタルとは文化経済装置のことだった。今からちょうど120年前、岡倉天心がアーネスト・フェノロサとともに奈良で夢殿を開き、日本および東アジアの国家都市(ナショナル・キャピタリズム)の誕生に思いを走らせた。そして“Asia is one”(アジアはひとつ)という大きな展望を持つにいたった。しかし、今日のアジアは決してひとつではない。多様な共存体と見るべきである。[弥勒プロジェクト]は、アジア性とともに独自性をもつ日本が、今一度奈良という礎に立ち戻りつつ、1300年をひとまたぎして、これからのアジアのキャピタリズムのための100年の構想と展望をシナリオ化していくもの。その名前にふさわしく、東アジアと日本の懸け橋になっていくことを祈念している」
総会は約30分の歓談の後、すべての仕掛け人である奈良県知事・荒井正吾氏の挨拶で締めくくられた。引き続き、隣接する会場で「未来委員会」の第一回会合が開催され、知事・幹事メンバーとともに約50人の委員が出席。昨年末、松岡が中心となってまとめあげた90ページにもおよぶ「弥勒プロジェクト」マスタープランが全員に配布され、松岡みずからその概要を説明。2010年までに推進する3冊の記念出版事業をはじめ、壮大な知財アーカイブ構想「NARASYS」など、その骨格を明らかにした。
今後、松岡は、「未来委員会」メンバーとともに、いよいよ「弥勒プロジェクト」の実行計画を進めていくことになっている。さっそくその成果が、記念出版本の第一弾として5月に上梓される予定だ。
野田一夫氏とともに壇上で
「未来委員会」と「弥勒プロジェクト」の意義を語る
経済界のリーダーたちと円卓で歓談。
セイゴオの隣は福原義春氏。
「未来委員会」には、安田登氏・ワダエミ氏など、
伝統文化の一人者やアーティストも加わる。
奈良女子大学学長の久米健次氏は、
「千夜千冊」の熱心な愛読者らしい。
鳩山由紀夫氏は応援演説で
松岡から参画要請を受けたエピソードを明かした。
「未来委員会」の幹事席は最強の論客揃い。
松岡の隣は委員長代行を務める川勝平太氏。
「弥勒プロジェクト」のヴィジョンとともに、
事業概要を説明する。
投稿者 staff : 2009年01月19日 23:05