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【米ワシントン=与那嶺路代本紙特派員】ワシントンDCにあるアメリカン大学の学生ら15人が18日から27日まで沖縄を訪れ、米軍基地や戦跡を回る。沖縄に関心のある学生らが発案した手作り企画で、同大でも沖縄のスタディーツアーは初めて。出発を前に学生らは沖縄の情報収集、討論などに意欲的に取り組んでいる。 アメリカン大学はDCの首都3大学の一つで、学生が世界各地の社会問題を体験する企画を積極的に推奨する。学生が立案した企画が大学に承認されると、単位が認められる。帰国後も関連ボランティア活動を続けることが義務付けられている。大学からの補助がないため、立案から資金集め、実行、帰国後の取り組みまで全て学生のみで行う。 同大学に通う猿田佐世さん(大学院生)が、米国で沖縄の基地問題の関心の低さに驚き、学生らに知ってもらおうと発案した。賛同者を集め、6月に大学に企画を提案、競争率の高い試験に受かり承認された。 沖縄では南部戦跡や普天間飛行場、嘉手納基地などの米軍施設、辺野古の座り込み現場などを訪れる。沖縄国際大学の学生との意見交換も予定している。 日本語を勉強し、沖縄のことを知ったというエリン・チャンドラーさん(大学院生)は「環境問題、特にジュゴン保護を気に掛けている。米国に、沖縄の平和への闘いを妨げる権利はない。米国の民主主義を信じている」と強調。県系4世のミヤギ・トーリーさん(3年)は「ワシントンと東京には沖縄が見えていない。日本が重要な同盟国であるなら、沖縄もパートナーとして扱うべきだ」と話す。 引率するデービット・バイン准教授は「外国軍の基地と隣り合わせで生活するということをどう思うか、学生に考えてほしい」と期待を込める。学生らは毎週金曜日に集まり、議論や旅程の調整などを行っている。旅費を稼ぐため構内でピザを売ったり、寄付金集めに奔走している。最近はウェブサイトも立ち上げた。アドレスはhttp://altbreakokinawa.blogspot.com/
[記事全文] 【琉球新報】
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