現在位置:
  1. asahi.com
  2. 環境
  3. 国内(企業・技術開発)
  4. 記事

放射能汚染土、水洗いで除染に効果 東北大が開発

2011年9月6日23時30分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 校庭などで放射能を除染するためにはぎ取った表面の汚染土から、放射性物質を効率よく取り除く手法を東北大の石井慶造教授(放射線工学)らが開発し、実証実験を宮城・福島両県で進めている。水洗いして粒子の細かい粘土だけを抽出する。放射性セシウムが粘土に付着しやすい性質を利用した。6日の原子力委員会で明らかにした。

 粘土を取り除いた後の汚染土は放射線量が大幅に減って再利用が可能になるほか、廃棄物も減らせる。ただ、粘土の含有率によって除染効果も廃棄物の減容率も異なるという。

 石井教授らは4月、福島市の聖心三育保育園で実証実験をした。園庭700平方メートルの汚染土を表面から5ミリ分、計7トンはぎ取り、水を混ぜた後、手動のミキサーで砂利と泥水に分けた。

 さらに泥水を洗濯機で脱水し、粘土だけ分離。分離した粘土ははぎ取った汚染土の重さの8%だった。粘土の分離除去作業の後に検出された放射性セシウムは、元の測定値(1キロあたり3万ベクレル)の25分の1に減った。

検索フォーム

おすすめリンク

経済産業省を軸とした組織再編が取り沙汰されている。あるべき組織像はいかなるものか。

稲わらだけではなく大地も汚染された。秋に収穫される新米が「汚染ゼロ」である保証はどこにもない。

森や山にも放射性物質は降り注いだ。セシウムの半減期は30年。放射線を出し続け、生態系に深刻な影響が…。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介