名古屋市議会リコール署名簿流出　「減税」市議ブログに匿名書き込み

　名古屋市の河村たかし市長が主導した市議会の解散請求（リコール）の署名簿が、インターネットで閲覧できる状態になっていたことが分かった。

　名簿ファイルは圧縮処理されており、専用ソフトで解凍すると、署名用紙１枚ごとのファイルが表示される仕組みになっていた。署名は名古屋市北区で集めたものとみられる。

　河村市長は「署名活動の請求代表者に調査を依頼した」とコメント。署名集めを担った市長の支援団体「ネットワーク河村市長」の平野一夫広報担当は「流出は確認できていない。事実関係を調査したい」と話した。

　市長が率いる減税日本の市議のブログに匿名で書き込まれたアドレスから、署名簿のファイルをダウンロードできるサイトに接続できるようになっていた。名簿ファイルは、署名簿をスキャナーで取り込んで電子データにしたものとみられる。

　市議のブログの書き込みには「流出リコール署名簿」と記載。ファイルをダウンロードできる５種類のアドレスが記されていた。

　一方、一部の報道機関に６日夜、河村市長を批判する文書が送られた。「署名簿の流出の事実を立証するために、およそ四万人分の名簿を公表する」としてアドレスが記されていたが、名簿ファイルはダウンロードできなかった。

（中日新聞）