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 気力で最後の演技を見せる入川保則(左)と共演の前川清=福島県白河市

 気力で最後の演技を見せる入川保則(左)と共演の前川清=福島県白河市

(9/7)

 末期がんを宣告されている俳優・入川保則(71)が「遺作」となる主演映画「ビターコーヒーライフ」(今冬公開)の撮影に入ったことが6日、分かった。「時々足元がふらつきますが『倒れたらドキュメンタリーにして』と監督にお願いしました」とジョークを交えながら、気力で撮影を行っている。

 55年の俳優生活、そして人生の締めくくりのために、入川が「遺作」と位置づける最後の演技に臨んでいる。

 昨年7月に直腸にがんが発見され、延命治療を拒否した入川は、「今年の8月いっぱい」と余命宣告を受けていた。現場では余計な気を使わせまいと、横山浩之監督に「私が倒れたらドキュメンタリーにしてくださいね」と冗談交じりに声をかけるなど、努めて明るく振る舞っている。

 「ビターコーヒーライフ」は、入川の末期がんが判明してから、周囲が“最後の花道”として用意した企画。今年5月に始まった脚本製作には、入川も参加した。「最後は『グラン・トリノ』(09年)のような作品にしたい」と熱望。クリント・イーストウッド(81)が演じた元軍人の“死にざま”といえる人生の締めくくり方に感銘を受けており、最後の作品をなぞらえたいと考えたという。

 入川が演じるのは、殺人犯の娘を養女として育てている元刑事の喫茶店マスター。末期がんで余命わずかと知り、養女の実父を捜すという物語だ。入川を想定して描かれた役柄で、動き回らずに演技ができるよう、舞台も喫茶店に設定された。

 名脇役の最後を飾るべく、交流のある女優・秋吉久美子(57)、俳優・松方弘樹(69)、歌手・前川清(63)ら仲間たちもゲスト出演。関係者によると、立って演技した後にイスに座り込むなど、つらそうな様子もあるが、「ご迷惑にならぬよう、クランクアップまで頑張ります」と気力を振り絞っているという。

 ロケ地には福島県白河市を選んだ。「微力ながら(震災、原発事故からの)復興支援になれば」との思いを込めたという。

(デイリースポーツ提供)

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