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2011-09-06

なぜいまどきの大学生はバカなのか

【追記注意】こんな釣りタイトルつけちゃったけど、これは「いまどきの大学生はバカだ!」って主張するエントリじゃないからね!【追記注意】

久しぶりに更新します。

採用担当だけど大学生ってなんであんなにバカなの?

スレの内容:1は企業の採用担当。面接で大学生がドヤ顔テンプレ解答繰り出してきて辟易。テンプレじゃない質問をすると、しどろもどろになるか、あるいは全然噛み合わないテンプレ解答を述べる。その場で自分の頭で考えたことを述べる、ということができない。5、6年前から酷くなり始め、ここ2、3年でさらに悪化したと感じている。


で、スレタイの「大学生ってなんであんなにバカなの?」である。この採用担当者の葛藤はすごく良くわかる(入試の面接で同じようなことを感じない大学教員はいないと思う)。だけどこのスレタイ、今時の若者論の例に漏れず、修辞疑問である。形式は「なんで?」となっているが、真の意味での疑問文ではない。つまり、本当に「若者がバカなのはどうしてか」を問うているのではない。表現したいのは若者disであり、結果としてスレには反感が溢れることになっている。

人に何かを教えたり、評価したりする立場になるとよく陥るのがこの、「なんで〇〇ができないの?」という修辞疑問である。「◯◯ができない」ことが確かに問題であるのならば、その原因を明らかにして対策を練らなければいけないはずだ。しかし、往々にしてこのレトリックは単なる愚痴かdisに終わってしまう。というわけで自戒もこめて考えてみたい:「どうしていまどきの大学生は、面接の場で自分の頭で考えたことを表現することができないのか?」


最も大きな原因の一つは、「自信の無さ」あるいは「怯え」ではないかと思う。自分の経験から考えると、就職面接で思ったことを言えるためには、「仮にこれを言ったことで落とされるのであれば、それは仕方がない」と思える、ということがとても大事だ。自分の考えが(大きく)間違ってはいないという自信。だから、これを言ったことで落とすような会社であれば別にそれで構わない、という余裕。そのような自信、あるいは気持ちの余裕がないと、「これを言って落とされたらどうしよう」「これを上手く言えなくてバカだと思われたらどうしよう」という不安に付きまとわれることになる。そんな不安を抱えながら、自分の考えを初対面の面接官に朗々と述べられる学生なんているはずがない。結果として、「落とされたらどうしよう」という不安を減らすために、予め用意してきたテンプレ解答に頼ることになる。

ではなぜ、大学生はそんなに怯えているのか。外的な要因と内的な要因が考えられる。外的な要因としては:

1. 生まれた時から不景気で、周りに「やりたいようにやって社会的に成功した」モデルがいない

2. 子供の頃から「ゆとり」と揶揄され続けている

3. 就職氷河期。新卒採用を逃したら人生終わり、と脅されている

4. 可視化された同調圧力

などが思いつく。1〜3は自明と思われるので、4について。ここ最近のテレビ番組で僕がとにかく気になるのが「ワイプ」の乱用である。画面端の矢口真里が、「ここは笑うところですよ」「ここは泣くところですよ」「これはスベってますよ」とシグナルしてくる、あれが非常に邪魔臭い。「あなたはどう感じるべきか」を規定しようとするような、すごく不気味な同調圧力を感じる。そもそも同調圧力には定評のある日本社会である。その上テレビという娯楽においてすら、「この人と同じように感じなさい」というメッセージにどっぷり浸けられてきた世代。彼らが、自分がどう感じたのか、どう考えるのかを述べるのが怖いのは無理もない事に思える。

つまり今の日本の社会というのは、一貫して「いまどきの大学生」が自分の思うところを自信を持って述べることを阻害している、と言える。それでいて彼らは「なんでバカなの?」ってバカにされるんだから、まあひどい話だ。これは非常に深刻な環境的ハンディキャップであり、上の世代が「俺達がお前らの年の時はできたぞ」と言うのはアンフェアすぎる。「俺達ができた」のは、俺達がいまどきの大学生がしていなかった特別な努力をしてきたからではない。環境がそれをすることを許していただけに過ぎない。

それで、内的な要因。これは結局、「上記1〜4のような環境的ハンディキャップを跳ね返すだけの成功体験の欠如」ということになるだろう。自分の思う通りにやってみたら上手く行った、自分の思うことを真摯に述べてみたら相手が納得してくれた、そういった体験を少しずつ、何年もかけて積み重ねていってようやく、「自分の思ったことには言ってみる/やってみるだけの価値がある」と思えるようになるのではないだろうか。ここで要求される成功体験の質と量は、過去の日本の若者が必要としたそれよりもずっと大きなものになっているはずだ。つまり、子供を昔と同じように育てるだけでは全然足りなくなっているのだと思う。


じゃあ、どうするの?やっぱり、学校が頑張るしかないだろう。特に、学生が自分で自分のやりたい事を選べる大学の責任は大きい。大学の選択、学部学科の選択、専攻の選択、授業の選択、指導教員の選択、さらには授業中に手を上げるかどうか、授業後に質問しにいくかどうか、それぞれの場面で、「これを選んで良かった」と思わせられるようにしなければいけない。選んだこと、特に難しい方の選択肢を選んだことが、最終的に学生に成功体験として残るようにしていかなければいけないんだと思う。簡単なことではない。難しい方の選択肢に伴うリスクを、大学側が受け持ってやらなければいけない。学生が難しい選択肢を選んで失敗したとき、その失敗をカバーしてやらなければいけないのだ。これはとんでもない手間がかかる。なるべく行動しない、多数派に合わせて流れていく学生のほうがずっと楽なのである。しかし、それでもやらなければいけないことだと思う。


最近アル・パチーノがやたらかっこよくて、『セント・オブ・ウーマン』を見た。退学にするぞと脅されながら、クラスメイトに不利な証言をすることを拒んだ高校生チャーリーについて、パチーノ扮するスレイド中佐は、全校生徒を集めた裁判の場でこんなことを言う:

「私の人生にはいくつもの岐路があった。私はいつでも、どちらが正しい道なのか分かっていた。でもその正しい道は選ばなかった。なぜか?「正しい道」はあまりに困難な道だったからだ。ここにいるチャーリーも人生の岐路に立った。そして、彼は正しい道を選んだ。彼にこの旅を続けさせてやれ。彼の未来を守れ。」

困難な道を選ぼうとする若者の未来を守ろうとする時、我々もまた困難な選択を迫られる。今若者が怯えているのは、我々がその困難な選択において、楽な方を選び続けてきたからではないだろうか。

xgst8pxgst8p 2011/09/06 19:36 2. 子供の頃から「ゆとり」と揶揄され続けている

↑これ、全く実感がないですけど ソースでこですか?

gorotakugorotaku 2011/09/06 19:40 ソースは自分が指導している学生の多く。そういう実感がないならば、それは幸せなことです。

xgst8pxgst8p 2011/09/06 20:04 幸せを実感しながら次の段階へ移行します。

学生が「ゆとりと揶揄されている」というとき、
その「揶揄」はどこで誰に受けたんでしょう。

まさかインターネットの掲示板上で匿名の人間のみから受けた
ということはないと思いますが。

もしネット上限定だとすると、女性バッシングのようにそもそも
相手にするほうがおかしいような類のものになってしまうと思いますが。

それを指して「「ゆとり」と揶揄されてきた」などと書いてしまうと
まるでその揶揄になんらかの妥当性があるかのような印象を、
読む人に与えてしまうのではないでしょうか?

つまり、それはこのような文章を書くようなものです

「若い女性は大変だ。なぜなら今の世の中で生きていると、
30過ぎたら羊水が○るなどど揶揄されるのだから」

一部の「失礼」な人間の荒唐無稽で根拠薄弱で主観的な意見が
社会一般に共有されたものであるかのように受け取られてしまいかねません。

ちなみに学生の「多く」とは10人ぐらいですか?アンケートをされたのですか。

レスポンスはなくても結構です。コメントが表示されなくても結構です。長々とすみません。

uunfouunfo 2011/09/06 20:25 >xgst8pさん
「ゆとり教育批判」はここ十年くらいずっとテレビなどのマスメディアでも繰り返されていると思いますが、ご存じないのでしょうか?
自分たちの受けている教育、受けた教育がだめなものだと言われ続けるというのは、並々ならぬ精神的負担なのではないでしょうか。

gorotakugorotaku 2011/09/06 20:27 そもそも、僕が書くことで、「社会一般に共有されたものであるかのように受け取られてしまいかねない」というのが理解できませんが、誤解を招くというのであれば言っておきましょう:「ゆとりがどうこう言うのはごく一部の人間だけだ」。

しかし、「ゆとりと揶揄する人達」がインターネット上のみならず、実社会に存在しているのは間違いありません。それによって傷ついている学生がいることも間違いありません。繰り返しになりますが、あなたがそういう経験がないというのであれば幸せなことです。

xgst8p xgst8p 2011/09/06 20:35 また長文すみません。

4. 可視化された同調圧力

↑テレビ番組の特定の演出から若者がそんなメッセージを受け取っているということも
指導中の学生から知ることができた情報でしょうか?
ワイプという演出が若者を生き辛くしているということでしょうか?
他にこのような意見をおっしゃる方や、あなたのこの「ワイプ仮説」に
賛同している方はおられますか?

1. 生まれた時から不景気で、周りに「やりたいようにやって社会的に成功した」モデルがいない

↑他の世代には「やりたいようにやって社会的に成功した」モデルはいたのでしょうか。
今の若者世代には全くいないのでしょうか。他の世代にはそんなモデルが特に多かったという
ことでしょうか?それはなにか調査結果のようなものを参考にされたのですか?
指導中の学生の意見でしょうか?

3. 就職氷河期。新卒採用を逃したら人生終わり、と脅されている

↑これは2つの要素が並列されていますが、両方ということですか?
新卒採用を逃したら人生終わり、と脅されているのは今の世代だけなのですか?

gorotakugorotaku 2011/09/06 20:44 四つの要因は思いつくまま並べただけで、これが全てであるとも、これらが全ての学生に同じように影響しているとも言っていません。

仮にこれら全てが僕の勝手な妄想だったとしましょう。今の世代の若者は、上の世代に比べて生きづらいわけでもなんでもないとしましょう。だとしたらどうして彼らは怯えているのだと思いますか?そもそも、彼らが自信が無いわけでもなく、就職面接でテンプレ解答しかできないのも、インターネット限定の相手にするのがおかしい話だと思っていますか?

xgst8pxgst8p 2011/09/06 20:48 「ゆとりと揶揄する人達」がインターネット上のみならず、実社会に存在しているのは間違いありません。

↑この文からは真意を図りかねますが、当然「ゆとりと揶揄する人達」は実社会を生きている人間です。
したがってネット上に「ゆとりと揶揄する人達」がいれば実社会に「ゆとりと揶揄する人達」が
存在することは間違いないでしょう。
「脊椎動物」が存在するなら「動物」は間違いなく存在しますので。

もしそういったトートロジーではなく、「実社会において、相互に対面した場」で
「ゆとり教育」という言葉を使って人を蔑むような人間が間違いなくいる、
という意味だとするなら、そういった人間を目撃したとか、そういった人間がいる
という情報を他人から聞いたということだと思います。
ちなみにこの場合は「多くいる」のではなくあくまで「いる」ということですね。
傷ついている学生も多くいたのでしょうか?多ければたしかに憂慮すべき事態ですね。
多くないのならもっと多くの学生を追い詰めている、より深刻な問題にがあるのでは
と考えたほうが良いかもしれません。そのようなものがもしあればですが。

uunfo さん、あいつは金正日なんていうひどいリーダーのいる国の国民だ、と揶揄するのと
金正日の政治はなんてひどいんだと揶揄するのはまったく同じことに感じられますか?

AlAl 2011/09/06 20:53 就職活動を控えた修士一年生です。
教員の方にこのように考えて頂けることはとても有難いです。
ただ与えられた物を甘受するのではなく、自分からも勝ち取っていきたいです。
環境がどうでも、自分で何とかできるくらいの歳にはなっていると思いたいですしね。

gorotakugorotaku 2011/09/06 20:58 あなたが「自分は見たことがない」と言うのであれば、僕は「僕は見たことがある」と言うだけです。
例えば大学教員が、飲み会の場で、そこにいる学生に「だからゆとりはダメなんだ」というのを見たことがあります。
傷つくか傷つかないか、あるいは傷つき方の度合いは人それぞれですから、多い少ないでどうこう言う問題ではないでしょう。

gorotakugorotaku 2011/09/06 21:01 >Alさん

就職活動、幸運を祈ります。

xgst8p xgst8p 2011/09/06 21:04 だとしたらどうして彼らは怯えているのだと思いますか?

↑「彼ら」というのが、あなたの指導中の学生やあなたの周囲の学生のことを指しているのであれば
私よりあなたのほうがよく分かっているはずですが...
「彼ら」というのを就職活動中もしくはそれを控えた学生だとすると、
この質問はまるでこのように聞いているに等しくなってしまうと思います。

「なんで中国人はハンサムなの?」

若者一般が怯えているというのでなければ、重要なのは
個々の学生の悩みを解決してあげることだと思います。

就職面接でテンプレ解答しかできないのも

↑これはどのくらいの割合の若者がそうなのでしょう?
また、まったく枠のない式典や議論は社会にむしろ少ないでしょう。
自分の気持ちを素直に言っても言葉は無限にはありませんから「テンプレ」
(紋切り型という意味でしょうか)的になってしまうのは仕方がない部分はあると思います。

gorotakugorotaku 2011/09/06 21:13 僕は上記エントリに述べたような理由で、今の学生が自信を持てず、それが原因となって就職面接でその場で考えを述べることができない、テンプレ解答に頼ってしまう、と考えました。もちろんこの描写に当てはまらない学生もたくさんいることは間違いありません。また、この考え自体が見当はずれであるのかもしれません。もしあなたがそう思うのであれば、割合がどうこう聞くよりも、あなたが現状をどう認識しているのか、その現状の原因は何だと思うのかを述べてくれる方がずっと話がしやすいのですが。

xgst8p xgst8p 2011/09/06 21:13 例えば大学教員が、飲み会の場で、そこにいる学生に「だからゆとりはダメなんだ」というのを見たことがあります

いまやっと具体例を1件確認できました(あなたからの伝聞ですが)
この場合、その教員にあなたが注意をすることが「正しい道」の第一歩ですね。

xgst8pxgst8p 2011/09/06 21:28 私は若者の現状を大規模にリサーチしたことはありません。
知り合いの若者は、若者全体の数の1万分の1もいないでしょう。(若者を100万人として)
ですので現状認識と呼べるようなものは何ももっていません。
ですので「結果」のないところに「原因」もまたありません。

ただ、「一般論」を見ると粗を探してしまう性格でして。申し訳ありません。

個人的には、なぜ、「「あいつ」は「いま」電車で化粧をするのか」に興味を示さず、
「なぜ「最近の」「若い女」は電車で「平気で」化粧をするのか」に関心をもってしまう自分に対する
不信感がそうさせています。 わけの分からないことを長々とすみません

gorotakugorotaku 2011/09/06 21:32 >xgst8pさん

理解できました。確かに僕のエントリは粗い一般論です。しかし、世間に存在する他の一般論(例えば、「大学生ってなんであんなにバカなの?」みたいな)に対するカウンターとしての意義はあるだろう、と考えて書いた次第です。

hidepowerhidepower 2011/09/06 21:44 僕は「最近の若いやつらは、案外しっかりしている」と感じていますよ。
だから、このエントリーには最初から違和感を感じました。
xgst8pさんが論理的に見えますね。

とくに、

>四つの要因は思いつくまま並べただけで

これを言ったら、論理的に破たんするんじゃないですかね?
とくに、1〜3は「自明」と語っている以上、この点については必ず証明する必要があります。でないと、結論としてあなたが語っていることを論理的に導くことができません。

さらにいえば、結びのエピソードはいい話です。
しかし、これは現代の日本の若者の話ではないですよね?
遠い外国の話です。

僕には、この結びのエピソードにより、さらにこの文章が論理的に破たんしているように思えます。すなわち、若者に自信がないのは(あるいは若者が正しい道を選べないのは)世界共通ということです。

従って、大変申し上げにくいのですが、あなたはあなた自身の論理を否定しているように見受けられます。

xgst8pxgst8p 2011/09/06 21:50 しかし、若者論を鵜呑みにするのも、憤って過剰に反論しようとするのも(いまの私のように)
一部のネット上のコミュニティのように、頭から下らないと認定して平静や余裕を装ったりするのも
自信の無さの裏返しだと考えいます。そう、私は小心者です。
自分は自分だ、という芯とその芯をベースにした他人への尊敬が大切だと思いました。

gorotakugorotaku 2011/09/06 22:02 >hidepower

あなたはそう感じているのでしょうが、エントリ中引用したスレの採用担当者は別のことを感じています。

そして僕のエントリの内容は、「最近のわかいやつらは、案外しっかりしている」ということと矛盾しません。
案外しっかりしている若者が、どうして面接で思うことを述べることができないのか、ということです。
彼らがバカなのでも努力が足りないのでもなく、彼らが面接で喋れない責任は我々の側にある、というのが僕の考えです。「あいつらバカだから喋れないんだ」とではなく「どうしたら彼らが喋れるようになるのか」と考えなければいけないということです。その結論だとしても、まだ論理的に破綻していますか?

xgst8p xgst8p 2011/09/06 22:24 gorotakuさん
しっかりの方向が空回りしているということかもしれませんよね。
あなたが最初からそういったことを述べていたことは知っています。
つまり「若者よもっと自然体でいいぞ」ということでしょうか。
自然体だと、だらしない、いい加減な人間に思われるかもしれないと考えて
肩に力が入りすぎているのかもしれないですね。
仕事をしている人間からすると真面目であるということよりも
目の前の仕事にとにかくエネルギーを注ぐことが大切だという
当然のことを体でわかっていますので、若者の「身構え」加減に対して
「そんなところに気を使うより大事なことがあるよ」と当たり前のように
感じてしまうのかもしれません。
自分にとって大切なものはなにか、という優先順位をつけさせることが
ぶれない人間を生み出すことに繋がるのではないでしょうか。
何かに一生懸命になることで、雑音が気にならなくなったりタフになったりするのでは
ないかと思います。ですから何か好きなことや人を見つけなさい(仕事に関係がないものでもよし)
というにはアドバイスにならないでしょうか?

HHHHHH 2011/09/06 23:07 横槍ですいませんが、xgst8pさんのおっしゃることがやっぱり自分は
あらさがしにすぎない、と感じてなりません。
というよりも考え方が直線的すぎること、感情と論理を区別できていないように
見受けられます。

『一部の「失礼」な人間の荒唐無稽で根拠薄弱で主観的な意見が
社会一般に共有されたものであるかのように受け取られてしまいかねません。』
とおっしゃっていますが、その荒唐無稽で根拠薄弱で主観的と言われる意見に
少なからずおびえる人間がいる、ということがありうると私は思いますし
私自身の体験からもそう思われます。

もとよりそういった主観的な感覚は実証はできないのですが
ブログ本文を読んでいて「社会の発する同調圧力」や
私たちの世代に目標とすべきモデルがない、といった部分には
つよい説得力を感じます。何故感じるかと言えば私個人の体験の中からですし、
証拠を示すことはできませんが概ね社会の風潮もそうなのではないか、と思います。
ここで言う社会というのは、私の感じる社会ですし、私の会った人たち、
私の聞いた・見た意見、私の観たTV・ウェブ・新聞等マスコミからの情報により
構築される私の中の社会観、ですが、他人とも共有しうる感覚として感じるものがあります。

この世界には正しい人生論など何一つないということに多くの人が気づきつつ、
ではどう生きるかを見つけられないのが今の多くの若者の苦しみなのではないかと思います。
自分の好きなように生きるその好きな人生を見つける困難さ
好きな人生を送ることによる自己責任の苦しみ、レールをはずれる恐怖、
そういったことを言語化できなくとも、漠然と感じる機会が多い気がします。

typeBtypeB 2011/09/06 23:16 概ね共感した。結論の、おっさんに向けた「俺らも頑張ろうぜ」ってな結論も含めて。

blogが理路整然としていて万人の共感に耐えねばならん理由も無い。
(本エントリが破綻してるとも思わんけどネ)
思うことを書き殴って、コメント欄で盛り上がれば良いと思うヨ。
あら探し大好きっ子とか、引き算が得意な人ばかりの世の中だからこそ。

留年生留年生 2011/09/06 23:39 せっかく有益な情報を発信してくださってるんだから、実証しろと強調しすぎるのは野暮なんじゃねーのっていう気分にもなるわけさ

amanokatanamanokatan 2011/09/07 00:54 記事の会社はテンプレ回答しかしてもらえない会社なんだよ。

hogehoge 2011/09/07 02:06 >>最終的に学生に成功体験として残るようにしていかなければいけない
すごく良い話しだと思いました。せっかくインターネットをしているのだから、うまく行った例や失敗した例を、共有できる仕組みを整備すると良いのだろうと思いました。

gorotakugorotaku 2011/09/07 02:36 >xgst8pさん

>ですから何か好きなことや人を見つけなさい(仕事に関係がないものでもよし)
>というにはアドバイスにならないでしょうか?

なります。というか、正にその通りのことを僕は学生に言っています。
しかしただ言うだけではダメで、そういうアドバイスをすることにはそれなりの責任も生じると思います。

例えば経済学部の学生が、一般教養で受けた授業を通して哲学に惚れ込んだとします。これが自分の好きな事だ、これをもっと学びたいと思って、哲学科への転学科を考え始めます。ですが親は止めます「哲学なんかやって就職できなくなったらどうするんだ、そんなの許さん」。そういう学生が相談に来たときに、ちゃんと「大丈夫、自分が信じる自分の好きな事をやりなさい」と言ってあげられる、そして最終的に哲学科に移ってよかったと思わせられるようにするには、相当こちらも覚悟が必要なのです。

CromCrom 2011/09/07 04:29 エントリーすごく共感しました。

gorotakuさんのような考えをもたれている方を見ると心強いです。

社会に出て6年目ですが、
社会に出てから、こういった意見を余り表に出したことは無いのですが、
「最近の若者は・・・」という言葉を最近よく耳にします。
なぜ、何もせずその言葉でまとめてしまうのか正直不思議でなりません。
じゃぁ、自分たちは彼らに対して何ができたか問質してしまいます。

私は「社会にでたら、誰も何も教えてはくれない。すべては自己責任。」とは思っていません。
(私の周りに「すべては自己責任。」といった考えを持った人が多いだけなのかもしれませんが・・・)
同じ時に同じ所に居るからには、選んだ道が間違いでは無かったと思えるような体験をさせてあげたい、
私自身、彼らにとって良いSAMPLEでありたいと思っていたので。

これからも、あえて困難な道を選ぶ勇気を頂きました。
ありがとうございます。

横槍すみませんでした。

berettam92fberettam92f 2011/09/07 07:00 企業側も採用枠を少なくしたり、業績やコストなど考えすぎて怯えてるような気もしますけど

gart_hgart_h 2011/09/07 07:42 方向性はわかりますが、基本、おびえやプレッシャーに負けない強い意志を養うというのは
親の責任だと思いますけどねw 大学が頑張るだとか、社会の責任だとか、まったく無い
とは言いませんが、この辺りは、まず子供からの積み重ねだと思います。

KUMAKUMA 2011/09/07 08:48 何でもかんでも学校のせいにするのはどーかと思う。
縦の繋がりから横の繋がりに変わった。
幼い頃から大学を卒業するまでの間にいろいろな世代と係ってこなかった為に、
自分より極端に離れた世代が理解できないのだろう。
判らないから怯える、不安になる。そして自分を守るために攻撃的になる。
大学のレベルで考えるより初めて家族以外の社会に触れる幼稚園時代から、
各世代に触れ合える機会を増やしていかないといけないと思う。
それが出来ないから閉鎖的な人間が育ってきたのだろう。

AbcdeAbcde 2011/09/07 09:23 外的要因について自分が感じたこと
1.不景気は確かにあった。周囲の成功体験が少ない、というのは統計が不明
2.子どものころからゆとりと言われ続けているかどうか。私の世代ではそこまで言われた記憶はない。これはゆとりの中でも世代に依存すると思う。
3.新卒者優先は昔からあった。
4.ワイプを使った番組も昔からあった。近年増えたという統計的な根拠が書かれていないので不明。

ということで、議論は面白いけど根拠が弱いように感じた。

hidepowerhidepower 2011/09/07 09:51 おー、伸びてる!
さて。

>gorotaku
と、呼び捨てにするテスト。

>あなたはそう感じているのでしょうが、エントリ中引用したスレの採用担当者は別のことを感じています。

「そう感じている」の「そう」が何を指すのか難しいけど、以下のように理解します。
僕は今の若い人がテンプレ回答しかできないとは思っていないけど、上記採用担当者は今の若い人はテンプレ回答しかできないと思っている、と。僕が「最近の若いやつらは、案外しっかりしている」と書いたのは、「テンプレじゃない回答をするし、自分の意見も持っている」という意味です。
すなわち、前提とするもの、結論がすでに違うわけですよね?

で、あなたも「今の若い人はテンプレ…以下略」という立場ですよね?

僕と違う立場ですよね?

で、僕の立場からあなたのエントリを読むと、説得される材料がないですよね?

という意味です。


>xgst8pさん

>ただ、「一般論」を見ると粗を探してしまう性格でして。申し訳ありません。

そーだったのですか。
ぼくはてっきり…。

まぁいいや。

僕はは「やっぱり、学校が頑張るしかないだろう。」に、最初に引っ掛かりました。
何という上から目線!

この上から目線を許せない人は、もともとテンプレ回答なんてしませんよね。
逆に、こんな上から物をいわれて「すばらしいです〜」と思ってしまうとしたら、テンプレ野郎の素質ありです。
もうそこらへんがね、すでにインチキくさい。

PP 2011/09/07 10:16 自信がないからというのはよくわかりますね。
僕だと「若者が社会を信用していない」という表現をしたいです。社会はくだらない建前やコネなどで動いていますから、若者は自己表現とか自己主張をして受けいられるとは思っていないし期待もしていない。これは自分自身もそういうとkろがあるのでよくわかります。なぜそうなのかというとgorotakuさんの分析のとおりだと思うので、同じ事を別の言い方をしているだけですが、まず若者がダメ、その原因は〜という言い方では上から目線という反発を買うのは当然と思います。

makimaki 2011/09/07 10:23 「ゆとり教育そのもの」および「その教育を受けた世代」は、ものすごく軽い感覚でそれを揶揄されてる。
その場面に遭遇しない至極幸運な人が居ることが、コメント欄でわかって羨ましいと思えるほどに。
まず、「円周率=3」はあまりにも有名で、教科書を見せてくれと親類にも言われたし、それに類することは「冗談」として世間話で良く出てくる。
何かを失敗した場合は、本人は冗談のつもりかもしれないが「習わなかったのかなw」とか言う奴もいるしね。

そういう境遇にあると、ある考えが染み付くようになる。

「失敗できない」

なぜって?
失敗すると「ゆとりだからねぇ(しょうがない)」とか「これだからゆとりは」って言われる可能性が高く、それが怖いんだ。
自分たちが社会でそういう空気を作っておきながら、「自分の考えを話せ」ってのは酷い話なんだよ。
いじめられてる奴に、いじめてる側が、なんで殴り返さないんだ、「殴り返さないから」お前が悪いんだよって言うようなもんだ。
大事な事だから繰り返すが、「いじめてる側が」言うんだ。

正味な話、xgst8pさんが言ってるような、単なるディベートのための方便なんて、無視して良いような気がする。

kncknc 2011/09/07 10:36 成功体験もさることながら、失敗した経験も圧倒的に不足してるんじゃないかと感じます。
ここ最近の新人を見ていると、失敗慣れしていないと言うか、
失敗の痛みに対して必要以上に「怯えている」感が強いですね。

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