2010年世界の上位年金基金、トップは日本のGPIF=調査

2011年 09月 6日 17:31 JST
 
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 [東京 6日 ロイター] ペンション・アンド・インベストメンツ(P&I)紙とタワーズワトソンが実施した調査「P&I/タワーズワトソン・グローバル300ランキング」によると、世界の上位300位の年金基金の資産総額は2010年に11%増加。

 金額ベースでは前年に比べ約1兆2000億米ドル増加し、過去最高の12兆5000億米ドルに達した。09年は8%増だった。

 調査によると、10年は年金基金の資産総額が増加したにもかかわらず、過去5年間の増加率は年6%超に低下した。地域別に見ると、過去5年間に資産が最も高い伸びを示したのは欧州で、増加率は年11%。それに対しアジアは9%、北米の伸び率は1%にとどまった。一方、中南米およびアフリカは同じ期間に資産が年15%増加したが、比較対象となる5年前の水準が低かったことが原因。

 調査では、世界の上位300の基金が世界全体の年金基金資産の47%以上を保有していることも明らかになった。給付形態で見ると、確定給付(DB)年金が資産全体の70%を占めており、10年はDBの資産が8%増加する一方、確定拠出(DC)年金の伸びは13%となった。

 また年金上位20基金をみるとトップは日本の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」で、資産総額は1.43兆米ドル。2位のノルウェーの「政府年金基金グローバル」のほぼ2.5倍超となった。

(ロイターニュース 岩崎 成子)

ロイターオンライン調査

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