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[国際]ニュース
【尖閣1年】中国、米介入は誤算 船長「英雄」一転、自宅軟禁
2011.9.7 00:04
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【北京=矢板明夫】中国当局は沖縄・尖閣諸島付近での漁船衝突事件以降、自国漁船への監視を強化し不用意なトラブル発生を防ぐ一方、日本の政治空白を利用するなど用意周到な「領海侵犯」を繰り返すことで、南シナ海のみならず東シナ海においても海洋権益の拡大を狙っている。
昨年9月、衝突事件を起こした中国人船長、●(=擔のつくり)其雄(せん・きゆう)氏(42)は今、「国民的英雄」から一転して自宅軟禁される身となっている。
●(=擔のつくり)氏は帰国後、福建省の「道徳模範」に選ばれ、地元の学校では彼の「愛国精神」を学ぶよう呼びかけられるなど、ヒーロー扱いを受けた。しかしそれはあくまでも「中国外交の勝利」を国民に宣伝するパフォーマンスにすぎなかった。
●(=擔のつくり)氏は、福建省晋江市の自宅に戻ると、すぐに地元当局の厳しい監視下に置かれ、漁に出ることもできなくなった。今年5月、インタビューに成功した香港紙によると、●(=擔のつくり)氏は「政府は自分が外出するのを好まない。毎日たばこを4箱も吸っている」と語った。
中国情報筋によると、当局は●(=擔のつくり)氏に限らず周辺の漁民に対し、尖閣諸島周辺に出漁することを厳しく禁止している。ただ、こうした対応は日本への配慮が原因ではなく、●(=擔のつくり)氏が昨年起こしたトラブルが中国当局にとって痛手となったことが実態のようだ。
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