6日の東京株式市場で日経平均株価が8600円を割り込み、東日本大震災直後の3月15日に付けた年初来安値(8605円15銭)を下回った。終値は前日比193円89銭(2.21%)安い8590円57銭で、2年4カ月ぶりの安値水準。
自動車メーカーなどの急速な生産復旧を受け、日経平均は震災後の安値から約4カ月かけて7月8日に1万137円まで18%上昇した。それから2カ月でこの間の上昇分を全て失った。
背景には市場の焦点が世界景気の変調に移り、生産が戻っても肝心の売り上げが伸びないのではとの懸念が出てきたことがある。6日もトヨタ自動車、ソニー、パナソニックなどグローバル企業の株価が年初来安値を更新。トヨタの株価はリーマン・ショック後に付けた安値に接近した。
震災後の回復局面で日本株を買った海外投資家は売りに転じている。東証の集計では海外投資家は8月、第4週までに1兆円強の日本株を売り越した。「流動性の高い日本の主力株はアジアの中でも売却対象になりやすく、投資家が継続して売りを出している」(ドイツ証券)という。
現在の日経平均は企業の解散価値を示すPBR(株価純資産倍率)1倍を下回る。日本株は割安との見方も根強いが、欧州不安などに動揺する投資家の売り圧力を前に、買いが入りにくい。
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日経平均(円) | 8,590.57 | -193.89 | 6日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 11,240.26 | -253.31 | 2日 16:30 |
英FTSE100 | 5,102.73 | +0.15 | 6日 14:28 |
ドル/円 | 77.54 - .56 | +0.74円安 | 6日 22:23 |
ユーロ/円 | 108.79 - .82 | +0.17円安 | 6日 22:23 |
長期金利(%) | 0.985 | -0.025 | 6日 15:10 |
NY原油(ドル) | 86.45 | -2.48 | 2日 終値 |
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