東北電力女川原子力発電所でのプルトニウムを燃料に再利用するプルサーマル計画を巡って、地元の宮城県などが募集した意見の中に「やらせ」の存在をうかがわせる意見があったとして、調査をした住民グループは、事実関係を調べるよう宮城県に申し入れました。
東北電力の女川原発では、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを燃料に再利用するプルサーマルが計画され、地元の宮城県と女川町、それに石巻市は、シンポジウムでの討論や住民から寄せられた意見などを基に、「地元の合意は得られた」として、去年3月、計画の実施を受け入れました。このうち、地元の住民グループが県などに寄せられた電子メールやファックスなど、合わせて330通を調べたところ、全体の76%に当たる253通が締め切り日に集中して寄せられ、そのうちの1通には、「『反対意見が多くて大変だから』と動員をかけられ」と書かれていたということです。住民グループは、電力会社などプルサーマルを推進する側が、社員などに賛成意見を出すように働きかけた「やらせ」の存在をうかがわせるとして、宮城県知事に事実関係を調べるよう申し入れました。これについて東北電力は「申し入れの内容を把握していないのでコメントできない」と話しています。