8月下旬から調整局面に入っていた金価格が再び上昇し始めた。ニューヨーク市場の金先物は5日の時間外取引で一時、1トロイオンス1908.4ドルを付け、2週間ぶりに1900ドル台に乗せた。8月22日の時間外取引で記録した過去最高値(1917.9ドル)に迫る勢いだ。2日発表の米国の雇用統計が事前予想を下回ったのを受けて、世界経済の減速懸念が強まり、リスク回避姿勢を強めた投資家が安全資産とされる金にマネーを振り向けている。
ニューヨーク金先物は、8月に急ピッチの上昇が続き、最高値を連日で更新。22日には初めて1900ドルを突破したが、その後、取引の担保となる証拠金の引き上げをきっかけに、調整局面に入っていた。
しかし、下落理由は市場内部の要因にすぎず、世界景気の先行き不透明感や欧米の債務問題といった金の買い材料が多い外部環境には変化がない。2日の米雇用統計でその点を改めて意識する投資家が増えた。むしろ、下げ局面でも金の現物需要が旺盛なことが確認され、買い安心感が広がった。
市場関係者の間では、「欧州債務問題が再び注目されれば2000ドルに迫る展開も予想される」(金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏)との指摘が聞かれる。米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)に踏み切るとの見方も出ており、そうなれば金を上昇させる要因がさらに増えそうだ。
日経平均(円) | 8,605.81 | -178.65 | 6日 14:27 |
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NYダウ(ドル) | 11,240.26 | -253.31 | 2日 16:30 |
英FTSE100 | 5,102.58 | -189.45 | 5日 16:35 |
ドル/円 | 76.82 - .84 | +0.02円安 | 6日 14:07 |
ユーロ/円 | 107.86 - .90 | -0.76円高 | 6日 14:07 |
長期金利(%) | 1.000 | -0.010 | 6日 13:52 |
NY原油(ドル) | 86.45 | -2.48 | 2日 終値 |
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