9月5日、会社側はプレス向けイベントを開催し、「ドラゴンクエスト」ナンバリングタイトル新作「ドラゴンクエストX」の詳細を発表した。
メリルリンチ証券では、投資判断「アンダーパフォーム」と目標株価1,400円を継続。
発表された「ドラゴンクエストX:目覚めし五つの種族 オンライン」(Wii、WiiU)はシリーズ初の複数人数参加型オンラインゲーム、かつ初の内製タイトル。
証券側では、PS3・Wii(WiiU)、3DSのマルチプラットフォーム展開で、14年3月期に500万本を織り込んでいたが、実質的にシングルプラットフォームにとどまった点、他の「ドラゴンクエスト」関連新作発表がなかった点、が証券側の期待を下回り、ネガティブ。
オンライン化はアグレッシブな試みと評価されるものの、オンライン機能にはまた不安が残る任天堂プラットフォームを選択したことから、短期的な株式市場の評価は得られないと予想。
期待が先行していた同社株価はしばらく調整すると想定。
シティグループ証券では、投資判断「1M(買い/中リスク)」と目標株価2,000円を継続。
もともと、Wii向けに開発しているとのアナウンスがあったため、Wii向け発売との発表にサプライズはない。
また、一部ではオンライン対応がオンライン専用と誤解され、販売本数が激減するのではという懸念が見られるが、一人でもゲームを完了することが可能であるため、「オンライン対応」の域を出ないと見られる。
WiiUにも対応予定であることから、販売本数が極端に大きく減少するリスクは低いと判断(証券側では来期に350万本の販売を予想)。
バークレイズ・キャピタル証券では、投資判断「オーバーウエイト」を維持。
新作タイトルがオンラインゲームとなった点については、(1)通常のパッケージソフトと比較してターゲット層が縮小する可能性への懸念、(2)直近の「ファイナル・ファンタジーXIV」の苦戦によってネガティブな印象を与えたと考えられ、株価は発表後に下落した。
しかしながら、収益面ではタイトルのライフタイムバリューが増加するポテンシャルが残され、現時点での過度な悲観は時期尚早と判断。
今後の詳細発表が待たれ、来期業績を織り込めば株価の上値余地は大きい。 (H)
[NSJショートライブ 2011年9月6日 9時18分 更新]