<イラン>世界有数の塩湖、消滅の危機 雨不足とダム建設で
毎日新聞 9月5日(月)10時43分配信
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水量低下で干上がり、塩が堆積したイランのウルミエ湖に放置された船=2011年4月、AP |
【ウルミエ湖の位置】
ウルミエ湖は、世界の塩湖の中でも塩分が高いことで有名。観光地でもあり、かつてはフラミンゴなど欧州からの渡り鳥の飛来地として知られた。湖の深刻な水量低下は約20年前から進み、現在は湖面の半分以上が干上がっている。
専門家や地元国会議員によると、早ければ2年後に完全に湖が消滅し、100億トンの塩が堆積(たいせき)。塩の拡散により、周辺農地の塩害や大気汚染による健康被害が懸念される。
だが、ウルミエ湖に周辺河川から水を引くには大規模な工事が必要。イラン国会は8月中旬、地元議員らが提案した工事予算案を否決した。欧米諸国からの経済制裁による財政難が影響しているとみられる。
これを受け、周辺住民は8月27日、初めて大規模な抗議デモを実施。9月3日には2回目として、さらに規模を拡大した。現政権に対抗する改革派のウェブサイトによると、ウルミエやタブリーズで数千人以上の市民が参加した。治安部隊がデモ隊に催涙ガスやゴム弾を発砲し、少なくとも60人を拘束したという。
また、フランスの環境保護を掲げる「緑の党」は4日までに、イラン政府に書簡を送付。湖の保護への早急な対策を求める声は海外からも寄せられている。
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最終更新:9月5日(月)16時58分
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