台風12号による紀伊半島豪雨で、12人の死者・行方不明者が出た奈良県十津川村で、土砂崩れでせき止められた川の水が自然にたまるダム湖が形成されていることが5日、奈良県警への取材で分かった。土砂は約80メートルの高さに達しているといい、再び雨が降って決壊した場合、二次災害を引き起こす可能性があるため、県警は周辺地域での捜索活動を打ち切った。
台風12号の豪雨で土砂が崩れ、川がせき止められてできたダム湖=5日午後、奈良県十津川村で共同通信社ヘリから
行方不明者の捜索が続く奈良県五条市の大塔町宇井地区=5日午後4時21分
奈良県警の幹部は「いつ決壊してもおかしくない状態」と指摘。新たな土砂崩れや地滑りの危険も大きいことなどから、警察や消防による行方不明者の捜索や救助活動が難航する懸念が広がる。(共同)
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