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野田首相誕生 厳しい海外メディアの論評

2011/09/05 08:23更新

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“タカ派”が日本の新首相に就くと報じた中国の国際情報紙、環球時報(川越一撮影)

記事本文

 野田佳彦首相の誕生をめぐる海外メディアの論評は概して厳しい。「ドジョウ」のニックネームも、欧米紙には野田氏の党内基盤の脆弱(ぜいじゃく)さの象徴のように受け止められ、短命政権の再来を危惧する声が相次いだ。東アジアで勢力を拡張させる中国は、歴史認識をめぐる野田氏の保守的な側面を先制攻撃。外交的にも多難な野田政権の船出を予想させる。

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記事本文の続き ■長期政権を渇望/ワシントン・ポスト(米国

 「ドジョウさん、おめでとう。長い統治になることを切に願う」

 8月30日付の米紙ワシントン・ポスト社説は野田首相の選出を顔写真にドジョウのイラスト入りで取り上げ、世界第3位の経済大国の指導者が回転木馬のようにクルクルと代わる現状は、他国にも悪影響を与えるとして、腰を据えた政権運営に取り組むよう野田首相に強く求めた。

 「カリスマは求められなかった」と題した社説は、出だしから「もし日本の有権者に発言権があれば、新首相は前原誠司元外相だったろう」と分析し、事前の世論調査での野田首相の支持率は5%にも満たなかった事実を伝えた。

 それでも選出されたのは「リーダーシップの有無ではなく、小沢一郎元代表をめぐる党内の確執のため」。震災復興や低迷する経済、財政赤字など「日本政界の果てしない危機」を抱えながらも党内事情が優先する指導者選出に懐疑的なまなざしを向けた。

 政策面では野田首相を「いくらか国家主義的な財政的タカ派」と位置づけ、首相就任が中国韓国に警戒感を生んだと指摘した。

 消費税増税にも賛意を示しているが、この問題でも民主党は一枚岩とはいえず、自民党が過半数を占める参院で法案を「通過に導く可能性は低い」と今後の国会運営も不安視した。

 だが、米国の最も重要な同盟国の一つである日本の「政治的なまひ状態」は海を越えて「(他国に)影響を及ぼす」と懸念を示す。

 野田首相の最初の課題は「1年で退陣してきた無能な前任者たちの運命をたどらないようにすることだ」と訴え、短命に終わりかねないとの悲観論を払拭し、長期的な視野に立った政権運営に臨むよう自覚を促している。(ワシントン 犬塚陽介)

 ■対外的な強硬姿勢で結束も/環球時報(中国

 野田首相に「タカ派」「軍人家庭出身」というレッテルを貼る中国メディア。歴史問題を蒸し返し、沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)は中国領との前提で外交を展開するよう求めた国営新華社通信(英語版)の評論に至っては“暴論”の極みであった。

 共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報も8月30日付の社説で「首相の靖国神社参拝を支持し、A級戦犯戦争犯罪人ではないと揚言する野田氏の当選は中日関係に不確定性を及ぼす」と分析。野田氏の言論を“強硬”と位置づけ、野田氏を、そして日本をいさめるかのような論調に終始した。

 同紙は「日本の未来はアジア・太平洋の情勢によって決まる。日本は自らがアジア・太平洋の構成を組み替え、動かす力量がないことを、東アジアにおいてさえ先頭に立つ力はないことを承知すべきだ」「中国など周辺国に挑戦し、政治的影響力を拡大することはできない。新たな“復興”の道を模索すべきだ」などと述べ、言外に「同地域の盟主は中国だ」という主張を忍ばせた。

 「下心ではなく真心で」という野田氏の演説を意識してか、日本の首相が口にする「中国の台頭は日本のチャンスだ」との言葉は真心(本心)とはかぎらないと揶揄(やゆ)。日本は「優柔不断」で「自分の損得だけを考える」とし、「国内政策で世論の支持を獲得することが難しい状況で、野田氏は対外的に強硬姿勢を取ることで日本の各方面をまとめようとするかもしれない」と指摘した。

 なるほど、民主党政権が「優柔不断」であることは否めない。だが、その他の指摘はすべて、本心を隠して“核心的利益”を主張、政権への不満が高まると反日感情を助長する中国の姿そのものを映し出してはいないか。(北京 川越一)

 ■「泥」は日本政治「不透明さ」/フィナンシャル・タイムズ(アジア版)

 自らを「ドジョウ」になぞらえ、「泥臭い政治」を掲げた野田首相の政治姿勢は、海外ではあまり理解を得られていないようだ。

 「野田氏はあまり大きな期待を生まなかった。水底で餌を探す魚として、『泥臭い政治』を苦労しながら前進させることで満足したのだ」。英紙フィナンシャル・タイムズ(アジア版)の8月30日付社説はこう失望感をにじませた。

 日本では野田氏を含む過去6人の首相のうち、鳩山由紀夫元首相以外は総選挙を経ずに選ばれた。同紙は「泥」という言葉がむしろ、指導者を選ぶ日本の政治手続きの「不透明さ」を表しているとし、泥水のように濁ったプロセスが「民主主義と説明責任への害となる」と疑問を呈した。

 同紙はまた、短命政権が続く日本が「強力な官僚機構によってやりくりされている」としながら、「戦略的に漂流している」と指摘。震災復興や財政再建、対中国外交の課題も「先送りされている」とする。

 同紙はさらに、「指導者の一層の成熟を求めるなら、国民自身が忍耐を学ぶべきだ。各党は世論調査の気まぐれを無視すべきだ」とし、「政治的な安定」の確立には国民と政治家双方に責任があると指摘した。

 英紙ガーディアンも29日付社説(電子版)で、「ドジョウ」にこだわりをみせて、「修辞的な例えだが、野田氏が直面する泥の量はまったく十分だ」と、過去の政権から受け継いだ難題の多さや国民の政治不信の深さを皮肉った。

 その上で党内基盤の弱い野田氏のもっとも基本的な課題が「党と政府の掌握」にあるとする一方、「ドジョウはペットにもよい」と指摘し、野田氏が小沢一郎元代表の勢力に牛耳られて指導力を発揮できない危険性を示唆した。(宮下日出男)

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