福一原発1号機

初稿:2011年8月12日 最終更新:2011年8月24日

文責:  株式会社 イソップ  代表取締役  岩田 清 ( いわた・きよし=文責者=筆者)

1・2号機超高圧開閉所、3・4号機超高圧開閉所、共に地震で壊れました。
津波ではなく、地震で壊れた事は、次の航空写真で明白です。

津波来襲でやられたのは崖下の建屋群。画面左端に、建屋が半分写っている「1・2号機超高圧開閉所」は崖の上。
崖の下で崖に接して建っているのが「共用プール」。その左が「3・4号機超高圧開閉所」。更に左が「活性炭稀ガスホールドアップ装置建屋」

活性炭式稀ガスホールドアップ装置建屋(略称:稀ガス処理建屋)は、
3・4号機超高圧開閉所の北側(事務棟側)に在る建屋です。
1号機〜4号機、稀ガス処理建屋、共用プール建屋、等々は、

元来35mあった山地を25m削って造成した10mの台地に
建てられているので、津波痕跡高14m(実質4mの津波)にやられてしまいましたが、
1・2号機超高圧開閉所は、35mの台地に在るので、津波にやられていません。

従って、「津波で壊れた」は大嘘!
しかし、「1・2号機超高圧開閉所」の耐震設計ミスに因る重大な障害で、折角、
自動停止した原子炉の冷却が出来なくなって、
メルトダウン(炉心熔融)が起きたという言い訳も、
1号機ベント以前の12日朝、6km離れた浪江町で、
核燃料が1000度以上の高温になったことを示す、

放射性元素テルル132
が検出されていた事を隠し通せなくなって、
事故発生から2か月以上も経過してから公表して、
「隠そうという意図はなかったが、国民に示すという発想がなかった。
反省したい」と釈明すれば、クビが繋がると思うなよ!大バカどもめ!

ウランの同位体(核燃料)に中性子が衝突して、
核分裂生成されるのがテルル132。


テルル132の生成プロセス
ウランに中性子が当たって核分裂⇒錫132:半減期40秒⇒アンチモン132:半減期2.8分⇒
テルル132:半減期3.2日⇒沃素132:半減期2.3時間⇒キセノン132:安定

「ベント」を大騒ぎしていた地震直後から、
停電で、配管が繋がって居る排気塔への出口は、開けっ放しだった!

排気塔と連動して働く「活性炭式希ガスホールドアップ装置も、
停電でモニタ不調!濃厚な放射能ガスが排気塔から拡散された!

 

ふくいちライブカメラは、左上から右下を見ています。
画面中央の建屋が「活性炭式稀ガスホールドアップ装置建屋」です。
「稀ガス処理建屋」の爆発が1・3号機原子炉建屋、3号機タービン建屋の爆発と連動しながらも、
独自に爆発したものであるとの証拠が、3号機爆発時に、独自爆発飛散させた瓦礫・破片・粉末が、
「稀ガス処理建屋と」向かい合った崖の一部を白く染めて居る事で、事態の深刻さが判ります。

画面左: 「稀ガス処理建屋」の爆発で生じた、崖面の「白い痕跡」と「稀ガス処理建屋」
画面中央右寄り: 3号機原子炉建屋。 2号機側の破壊が大きい事は、炎の向きに合致する!
画面右端: 3号機タービン建屋。屋上の大穴は、3度目の爆音時に「稀ガス処理建屋」同様、連鎖爆発!

爆音@3号炉建屋の水素爆発⇒炎⇒爆音A3号炉の爆発⇒爆音B稀ガス処理建屋とタービン建屋の爆発

稀ガス処理建屋の爆発が崖面に白い痕跡を残していることは事実です。
しかし、この痕跡、海外情報を更にしつっこく探索した結果、
3号機の3度目の爆音時の痕跡である事は事実でしたが、プロセスが一部違っていました。


上掲のグーグルアース画像では、解像度不足で、大穴が開いているように見える箇所は、非常階段でした。

私の画像解析処理の結果、3号機対応の稀ガス処理建屋の崖に面した、
グーグルアースでは大穴と見られる箇所は、実は、非常階段でした!。
非常階段の屋上出入り口付近と最上階屋上に、自己爆発に因る穴が開いているものの、
屋上の瓦礫と屋上壁の欠損は、3号炉爆発(1、2回目の爆音時の)衝撃波に因るものです。
最上階と非常階段出入口の穴も、瓦礫が落下して出来た可能性を完全否定できませんが、
3号機タービン建屋屋上に開いた大穴と同じく、3号炉(恐らく2回目の爆音時の)爆発時に、
配管経由で来襲した衝撃波で、残留稀ガスが再臨界爆発したと考えるのが妥当です。

理由は、ふくいちカメラで見られる、時に炎に見える光の点滅場所が此処だからです。
6月中旬以来、今も関心を集めている「閃光、白雲化現象」のトリガー的存在が此処です。

1・2号機対応の稀ガス処理建屋の崖に面した壁面が破壊されている状況については、
1号機爆発に際して、配管経由で連動爆発した、と考えなければ、他に原因を見出せません。

しかし、この解釈修正は、崖に残された痕跡と爆発元とが位置ずれして矛盾を来たします。

私の新解釈!

3号炉1回目爆発で3号機に面した壁面を破壊された1・2号機装置も、
3号炉2回目爆音時に、瓦礫化した核燃料と強烈な中性子供給を受け、
3回目爆音時に、3号機装置、タービン建屋と一緒に、再臨界爆発した。

煙柱の立ち昇り方から見て、ミニ原爆爆発!

  

1号機(左)と3号機(右)の建屋破壊状況の違いは歴然!

海(東)側から見た福一原発 その1

海(東)側から見た福一原発 その2

3号機タービン建屋が自己爆発している事は、4号機タービン建屋同様の配管が取り付けられていたか、取り付けられる為の四角い蓋が、
下から浮力を与えられた結果、外れている(四角い穴が開き、手前に元来、被せてあった蓋が無傷で在る)事で視覚証明できる!
3号機タービン建屋が自己爆発している事は、開いた大穴の周囲に、3号炉爆発物の粗雑な瓦礫とは異なる、細かい瓦礫が存在する事と、
4号機建屋手前の配管上に落下した、背後の4号機ではなく、3号機から飛来したと見做される瓦礫との差異で明白!
3・4号機排気塔の背後の3・4号機超高圧開閉所も、その右側の稀ガス処理建屋も、コンクリート壁の薄い部分は、3号機の爆風で完全に破壊されて
いる。 3・4号機超高圧開閉所の左側の共用プールは、津波にはやられたが、3号機爆発については、衝撃波が右側に偏っていたので無傷で済んだ。

3号機爆発で飛散した落下物と、爆風が及んだ範囲を明快にする目的で、私が独自解析可視化処理しました。

ロシアから入手した高精細画像には、彼らも私と、ほぼ同様な結論を出しているような印が付けられていました!

  

彼らが何に関心を持ったのかを独自技術で探って見ました。この建屋の機能が判れば私と同じ結論に達する筈ですが、やや外れていました。

3号機の強烈な爆発は、高台に在る1・2号機超高圧開閉所どころか、その上の名称不明の建屋まで爆風で破壊していました。

爆発で屋根が陥没した1号機(右)から伸びた配管は、1・2号機排気塔を経て左折し、道路の地下を画面上端左の稀ガス建屋へ。

活性炭式稀ガスホールドアップ装置建屋の所在地

原子炉⇒排気塔⇒排気塔モニタ
(活性炭式稀ガスホールドアップ装置)⇒排気

このモニタ機能が地震に因る停電でやられた!

テルル132Teが、1号機が爆発する前から、浪江町に飛散しているのは、
停電に因って、原子炉から排気塔へ通じる配管が閉ざされる事なく、なおかつ、
モニタが麻痺して、1・2号機排気塔と3・4号機排気塔から、
大量の放射能物質を含む「放射能雲」放出を防げなかったというお粗末!

「ベントする」「ベントしない」で大騒ぎする前に、
停電していたのですから
排気塔へ通じる配管を、手動ででも、
「閉ざす」「閉ざさない」を論議すべきだったのでは?

結局、

1号機爆発時の衝撃波の一部は、
配管経由で「1・2号機稀ガス装置」爆発要因となり、

3号機爆発時の衝撃波の一部は、
配管経由で「3号機稀ガス装置」と「タービン」の爆発要因となった!

そして、3号機爆発時の衝撃波は、
外壁を破壊し「1.2号機稀ガス装置」の再爆発要因となった!
向かい合う崖面に3号機爆発瓦礫と一部重なる痕跡を作った!

1号機建屋内部ダクトの破壊状況

感γ線画像において、ダクトが平均的に同じ色合いならば、ダクトが閉じている状態です。

しかしながら、感γ線画像を見ると、ダクトが壊れているように見える場所で高線量状態で、一部「噴き降りて」居ます。
ガスが「噴き降りて」居るのは、ガスの比重が空気より重いこと、放射線に満ち満ちて居ることに他なりません。
この感γ線画像は、1号機爆発は、単なる水素爆発ではなく、
1号原子炉が破壊され、粉砕された核燃料の一部が、
此処で、小規模ながら再臨界爆発したことを物語っています。

東電発表のオリジナルを元に、画面サイズを揃え、かつ、交差表示するだけでも可視化能力は向上します。
色彩に関しては、色相を人間の目の感度に合致した補正をすることで、更に可視化能力は向上します。

 

この10Sv/hを可視化した感γ線画像は、
1号炉爆発で粉砕された核燃料が、
此処まで飛来したことを物語っています。

 

このような高放射線量が検出さたということは、この先に配管で繋がって居る
「稀ガス処理装置」にまで辿り着いた高放射能物質も、物凄く在ったと考えられます!

この処理装置が、3号機爆発時に破壊された!
冗談じゃない!政府、東電は何をしているのだ!

 
 
 
 
 
 
 
 

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