高齢化・組合員減少に悩む全教組(下)

■進歩系・左翼系教育監が就任した地域でも脱退傾向

 15年にわたり全教組で活動し、1年前に脱退した高校の英語教諭、キムさん(48)は、かつては非常に熱心な活動家として知られていた。若いころは、全教組が中心に行っていた「寸志を受け取らない運動」や「体罰禁止」などが非常に斬新なものに感じられたからだ。ところがキム教諭は「2000年代に入ると全教組は政治団体に変わってしまい、嫌悪感から脱退した」と語る。とりわけ政府が打ち出した高校選択制、教員評価などは生徒にとって良い面があるにもかかわらず、無条件で反対する全教組の姿勢は理解できなかったという。キム教諭は「全教組が発足した当時に打ち出されたスローガンはどれも忘れ去られ、組織が変質していくのを身をもって体験した。そのため自分のように加入歴が長い教員ほど脱退率も高い」と語る。

 全教組は代議員大会の資料で「進歩系の教育監(教育長に相当)が選出された地域でも加入率が低下し、組合員の脱退が続いているため、教育監の政治性向は組合員の増減にほとんど影響していない」と分析している。今年上半期も光州広域市を除く全国16の道・特別市・広域市で組合数が減少した。

 このような状況の中で、全教組は組合員を増やすための取り組みに専念している。例えば若い教員とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェースブック」や簡易投稿サイト「ツイッター」で交流するほか、新しい組合員には加入を記念するイベントを催したりプレゼントの発送などを行っている。また、一定期間にわたり加入し続けた組合員の中から抽選で、海外旅行をプレゼントしたり、さまざまな教育資料を提供するなどの方策も打ち出している。

キム・ヨンジュ記者

カム・ヘリム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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