日曜朝の二本立て、その2です。
エリザベス女王陛下の訪問でも有名な「河回村(ハフェマウル)」という世界文化遺産があります。安東(アンドン)というところにあります。この観光地と、週末にはまさに「人混み」、大勢の人が集まるテーマパーク「ソウル大公園」の2ヶ所で1級発癌物質である石綿(アスベスト)が検出されました。
・1年前世界文化遺産に登載された慶北(キョンブク)、安東(アンドン)の河回村(ハフェマウル).。ここの駐車場に敷かれた石は石綿が入っている蛇紋石です。環境団体が試料を採取して専門分析機関に依頼した結果、白石綿(ペクソンミョン)が検出されました。
石綿は肺癌を起こす1級発ガン物質です。
ここは一日に数十回以上バスが行ったり来たりする所です。車の後ろの砂嵐に注目してください。
案の定、蛇紋石がタイヤの摩耗によって丸くなっています。大量の石綿が飛散された可能性が高いと言えましょう。
左のほう(記者の右手)が丸くなっているのが分かりますよね?
タルチュム(仮面劇)の広場とエリザベス記念館の前、村民家の広場など至る所に蛇紋石が敷かれています。どこにも(アスベスト関連の)警告文句や案内板はありません。
キム・ミンジョンさん(安東市庁文化芸術課)は次のように話しています。
「私たちも正直、石綿に対しては門外漢です。どういうものか分かって無いから措置もできません」
・果川(クァチョン)にあるソウル大公園のキップ売場の前の造景石(ベンチなどが似合わないところに置いて景観も良くし、座って休むことも出来るように用意された石)にも石綿の一種、トレモライトの原石が使われています。
造景石に触ったり座って休めば、石綿が体に付着する可能性もあり、それが呼吸器に入ると致命的な結果になるおそれもあります。
ソウル大公園関係者は次のように話しています。
「そこら中にあったもの(石)を拾ってきて・・放置されていたもの(石)で作ったんですよ。 それなら(石綿が出るなら)他のものに変えなければならないですね。 考えもみなかったな・・・」
http://media.daum.net/society/nation/view.html?cateid=1067&newsid=20110903211532804&p=imbc
韓国ではセマウル運動(70~80年代の生活環境改善運動)の時に変えた住宅の屋根はもちろん、つい最近まで作られた建物にアスベスト対策がほとんど出来てないと言われていますが、何年か前に騒ぎにはなったものの何故か確実なデータが公開されておらず、ちゃんと対策は取られているのか疑問です(取られているなら観光地にあんなものがあるわけないでしょうけど・・)。
去年にはソウルの再開発地域で、一昨年にはどこかの地下鉄施設でアスベスト問題が指摘されたりしましたが・・・
ハフェマウルでは日本人観光客も何度か見かけたことがあります。
一日でも早く何かの措置が必要ですが・・・インタビューした人たちのやる気の無さには呆れるばかりです。