恋人追跡の「カレログ」が謝罪、「サービスを根本的に見直す」

恋人追跡の「カレログ」が謝罪、「サービスを根本的に見直す」

恋人の行動追跡サービス「カレログ」は開始から3日を経て、早くもサービス内容について謝罪を表明した。人権に配慮を求める団体などから批判を受けたためで、サービス内容を根本的に見直すとしている。

カレログは、恋人のAndroid(アンドロイド)スマートフォンに専用アプリケーションを入れることで、現在位置や通話記録、バッテリー残量、使っているアプリ一覧まで把握できる女性向け会員サービス(関連記事)。2011年8月29日に開始したばかりだが、9月1日までに批判の意見が集まり、サービスの見直しを余儀なくされた。

カレログでは、追跡対象となるスマートフォンの持ち主、つまり恋人の同意が必要なサービスであることを利用者に確認するシステムを採用し、さらに規約を違反した不正利用があった場合は強制退会させるなどプライバシー保護策を取っているという。

しかし人権に配慮を求める団体などからは、「もっとアプリ使用の同意を確認するための措置を講じるべきだ」という意見が多く集まった。実際、カレログの公式サイトでは、恋人に対し「サービスの存在を隠蔽して利用する」と思わせる表現があった。

カレログは公式サイトの文言などを順次訂正する。また近日中にアプリのアイコン画像や名称を変更し、スマートフォンの持ち主が、カレログのアプリが入っていることを認識しやすくする。GPS機能が動作していることについても視覚的な通知を出す。さらにサービス登録時に端末持ち主のメールアドレスを確認し、同意確認を連絡する。このほかの同意確認機能も順次追加する予定。

カレログによると、一部から「男性差別を助長する」という意見も受けたという。これについて同社は、「サービス名が与える印象だと見られるが、カレログにはそうした偏った思想はない」としている。

このほか「お互いにアプリを入れ合えると便利」「緊急時の所在確認ができるようになってほしい」「子供の保護に使えないか」「介護の一助になる機能にはならないか」といったサービス改良の要望もあり、今後、段階的な更新でこうした声に対応していくとしている。

(植木 皓=ニューズフロント

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