この話は、本当は書きたくないんです。
うちの10歳になるコーギーのピコに対してとっても失礼だからです。
それに同業者からどんないやがらせを受けるかわかりません。
でも、子犬を探しているあなたには、だまされることなく最善の選択をして、最愛の子犬を家族として迎え入れて、あなたも家族も、犬もハッピーになって欲しいと願っています。
だから、あえて、あなたには公開します。
我が家には2匹のコーギーがいます。名前はピコとジーナと言います。
ピコは10年前、我が家にやってきました。私たちは純血種の犬を飼うのは初めて。
犬を手に入れるのにお金をかけること自体、なんだかアホらしかったのです。
だって、雑種ならタダでもらえるのですから。
でも、コーギーが飼ってみたい!
と言うわけで
「とにかく、コーギーであれば、なんでもいい」
そんな考えで安いコーギーを探し回って、ピコに出会いました。
子犬のうちは、どんな犬でも可愛いものです。
ピコもとても可愛い目をした、いい子犬でした。
10ヶ月もすると、ピコは成犬になりました。
一緒に遊んだり、散歩に行ったりの日々。
ピコは家族の一員として、とても大切な存在になりました。
でも、なぜか・・・
コーギーという純血種を飼っているという満足感が得られないのです。
コーギーを飼いたいと思ったときはまだ、コーギーを見慣れていなかったのだと思います。やがて、自分でもコーギーを飼い、人のコーギーにも目が行くようになると、コーギーに対して、目が肥えてきます。
何がちがうのかよくわからないけど、TVで見るようなプリプリしたお尻のコーギーとはちょっとちがう・・・
そんなある日、ブリーダーを目指している若いご夫婦に出会いました。
彼らの飼っている2匹のコーギーは、毛ぶきも良く、とても品のある、美しいコーギーでした。
これがピコと同じ『コーギー』なの?
それは私にとってすごい衝撃でした。
それからしばらくして、縁あって成犬になったジーナを我が家に迎え入れることになりました。
初めてジーナに会った日、「えっ?!これがピコと同じコーギー?!」
「コーギーでもこんなにちがうの?!」
と再び驚くことになってしまいました。
ジーナは骨がガッシリ、ピコはキャシャ、足の長さ、毛ぶきの良さ、胸の深さ、全体のバランスの良さ。2頭並んで歩いている姿を見ると、全然ちがう。ジーナはTVで見た、可愛いコーギーそのもの!
「ジーナって、なんてコーギーらしくて可愛いんだろう!」
ピコにはちょっと悪いけど、そう感じてしまったのです。
そんなジーナの血統は父は、イージーディケンズというアメリカンチャンピオン。
ジーナは計算された、計画的なブリードにより生まれた子でした。
先に書いた若いご夫婦の美しいコーギーたちも、日本では指折りの超有名ブリーダーから購入した子で、やっぱり計算しつくされて繁殖された犬でした。
血統もよく、父親はジャファー。非常に質の高い、美しいオス犬です。
(ジャファーはアメリカンチャンピオン犬で、
日本中のブリーダーがこぞってジャファーに群がった時期があったので、
ネットで検索するとジャファーの親戚がいっぱいいます。)
一方、ピコの両親犬はチャンピオン犬ではありません。
(これをブリーダーは「ノンタイ」と言います)
母方のおじいちゃんは有名なチャンピオン犬ですが、
ピコ自身は決して「計画的な繁殖」から生まれてきた子ではなく、
ブリーダーの持ち合わせによる
犬質の向上を考えていないテキトーな交配であるのは、血統書上からも明らかです。
今まで、血統にも計画的なブリードにも興味のなかった私。
むしろ「うちの子、血統がちがいますから〜」なんていう話は自慢話にしか聞こえず、
「それがどないした、ちゅうねん」と思っていたのです。
「どんな犬でも愛情を持って飼えば可愛さには変わりないのよ!」
いまでも、その思いに変わりはありません。
「血統が良ござんしょ」
なんていうのも、いまでも好きじゃないんです。
しかし!
目の前にいるジーナとピコを見るにつけ、
血統の「違い」を、認めざるを得ませんでした。
さて、そんなジーナとピコ。
ジーナは昼間、庭先に出しています。
するとコーギーを連れて散歩している人がわざわざ、うちを訪ねてきて、
「お宅のコーギー、ものすごく、きれいで可愛いですね!ちょっと見せてもらえませんか?」
なーんて、何人か訪ねてこられました。
イヤー、そうなると悪い気はしないもんです。
まるで、自分がほめられているように、「鼻たーかだか」 ですわ。
親バカ度に拍車がかかると言うものです。
でも、ピコのためにいっておきますが、ピコはとても人懐っこい子で、子供には大人気なのです。
その点、ジーナは見知らぬ人には愛想なしで、子供には好かれません。
ジーナは大人に人気があります。
(ある意味、子供はとても純粋に犬を見ているのかも)
ピコもジーナも、血統がどうであれ、家族の一員としての大切さには変わりありません。犬もそれぞれ個性があって、それでいいのです。
でも、私が今度3頭目を迎えるときは、純血種を飼う喜びを堪能したいので、同じ飼うなら、レベルの高い子を迎えたいと感じています。
でも重ねて言っておきますが、ピコも本当に性格の可愛い子なんですよ!
あんまし、フォローになってないかな・・・
コーギーに限らず純血種を飼うのであれば、
最高級、ハイエンドとはいかなくても
ある程度のレベル以上の犬質の犬を飼われることを私はお勧めします。
スタンダードに沿った本物のコーギーでないと、
本当の意味でコーギーの魅力を味わうことはできません。
後で、しまった!と思っても・・・
犬は10年以上生きます。
飼い始めて成犬になってから「飽きた」「気に入らない」なんて言って、
ネットオークションに出すわけにもいきませんよ。生き物ですからね。
それに...
子犬はかなり高価な買い物です。
そして犬は維持費、というか飼うための費用もバカになりません。
かつての私のように、成犬になってから「らしくない」ことに気がついても
残念ながら「後悔、先に立たず」です。
もしあなたが、
「外見はかわいかろうが、かわいくなかろうが、コーギーならどれでもいいんです!」
と絶対に揺らがない考えをお持ちなら、
どんな子を迎えていただいても大丈夫でしょう。
それも一つの考えです。
でも、もし、あなたが
私のように美しいもの、かわいいものにより心を惹かれてしまう可能性があるのなら、
はじめから自慢できるようなワンちゃんを迎えいただいた方が、
あなたにとって幸せだと 私は思います。
がんばっていい子を探し当ててください!
ところが、一般の飼い主さん、特に初心者のところには、
質の高い、いい犬はなぜかやってこないのです。
かつての私がそうであったように、日本では純血種の犬を飼うという歴史が浅いため、
犬の選び方の基準が非常にあいまいなんです。
(ここで言う選び方は「犬種」の選択ではなく、同じ犬種の子犬の選び方という意味です)
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