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東日本震災、原発事故の影響で今年の新米商戦に異状あり
(週刊文春 2011年9月8日号掲載) 2011年9月4日(日)配信
「例年は古米が倉庫に山ほど積まれていますが、今年は半分以下。あと二〜三カ月持つかどうか微妙なところで、追加発注しようにもモノがない」(大手商社・米穀担当者)
まもなく米の収穫が本格化するが、どうなるのか?
「米の価格安定を狙い先物市場が七十二年ぶりに復活しましたが、それでも今後の検査で放射性物質が不検出となった新米は、価格が上昇する可能性が考えられます」(経済評論家・平野和之さん)
流通ジャーナリストの金子哲雄さんはこう語る。
「あまり価格が上がると日本人の米離れが加速して販売量が減る。そのため、魚沼産コシヒカリの様な超有名ブランド米以外の価格はしばらくすれば落ち着くでしょうから、買い急がないことです」
では、この“米騒動”がファストフードやコンビニに与える影響は?
「大手外食産業等は事前の契約で原材料を大量に仕入れているので、すぐに米が足りなくなるとか、牛丼やおにぎりの価格が上がるということはないはずです」(同前)
お父さんのランチは当分安泰のようだ。 (岡崎博之)
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