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東日本震災、原発事故の影響で今年の新米商戦に異状あり
(週刊文春 2011年9月8日号掲載) 2011年9月4日(日)配信
震災と原発事故の影響で、“米騒動”が起きている。
「いまは西日本の早場米(はやばまい)の季節ですが、ほとんどが商社などに買い占められており、ウチの様な小規模な米穀店では仕入れられない状況です」(第三回お米マイスター全国ブレンド技能グランプリ優勝の「お米のたけうち(京都府)」店長・竹内康宏さん)
ネットで累計千トン以上の米を販売している「かねこライス(埼玉県)」の代表取締役・金子厚さんも言う。
「千葉県産の早場米が出回る時期なのに、まったく手に入らない。隣の茨城県産から放射性セシウムが検出されたというニュースの影響を考え、自主的に出荷制限をしているのかもしれません」
茨城県産の米から検出された放射性セシウムは一キロ当たり五十二ベクレル。同県は「国の暫定基準値を下回り、安全性に問題はない」としているのだが……。
結果、古米に人気が集中。
「放射能の影響がないとされているからでしょう。個人で六百キロ以上買う人も珍しくありません。直近の二週間で七トン以上売れたほどです」(同前)
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