ちまたの旬な話題から、日本の未来像を問うテーマまで。


天動説の時代に生きる日本政府と追従するマスコミ

武田邦彦 (中部大学)
9月2日の朝のNHKニュースを見ていたら、福島原発付近の土壌の汚染測定結果を報道していた。ビックリしたのは「80キロ離れたところでも高い放射線が検出され、原発のすぐ来たの相馬の方は低い。」と驚いたような口調で言い、フリップには「バラツキ」と書いてあり、バラツキが大きいと説明していた。

日本政府は「天動説(科学的事実に基づかない主観的なとらえ方)」の時代に生きていて、NHKはそれに無批判に追従しているようだった。日本の報道は編集(番組編成責任)と経営(お金の問題)が切り離されていないので、どうしても報道倫理観が低下すると報道が経営に左右されることになる。これもその一つだろう。

もともと、原発からの放射性の灰は風にたなびいて移動するのであって、「原発から何キロ」などというのは「事実に反する」のだが、最初に「20キロ圏は待避」とか「放射線は距離の二乗に反比例」などと科学的に間違ったことを言ったので、そのまま間違いを認めようとしない。日本政府とNHKは中世の亡霊のようだ。

こんな間違いを繰り返していると、さらに被曝者がでる。現代の日本は中世ではない!!地球温暖化でも「温暖化すると南極の氷が融ける」などこれも天動説だった。(音声あり。また、放射線の灰は火山灰と同じように動くので、その一例として鹿児島の新燃岳の噴煙の動きを写真で示した。)




「takeda_20110902no.119-(5:29).mp3」をダウンロード

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