ゲストさんログイン

統合検索

連日更新!スポーツ総合サイト

ロッテ 伊藤の左すねに折れたバットが突き刺さる

 ついに犠牲者が出た。事故が起きたのは、1日の日本ハム戦、ロッテが4点を追う七回だった。ロッテ3番手の伊藤が1死から陽を内角高めの146キロの直球で詰まらせ遊飛に打ち取ったのだが、折れたバットが伊藤の左足を直撃し、その場に倒れ込んだ。激痛で足をバタバタさせていた伊藤は、カスティーヨと山森コーチに抱きかかえられベンチ裏へ。左足ひざ下辺りから多量に出血。ユニホームは赤く染まった。伊藤はそのまま病院へ直行。球団からは「左すね内側の打撲と挫創」と発表された。

 約18メートルの距離から飛んでくる折れたバットは凶器そのもの。内野手がバットをよけながら打球を捕るシーンも珍しくない。これまで事故が起きなかったのが不思議なくらいだ。

 陽が使っているメープルのバットは、アオダモのようにインパクトの瞬間にしならない。そのため反発力が大きい半面、芯を外れると衝撃を吸収できずに折れやすいのが特徴だ。

<陽と岡田に「報復死球」>

「日本でもついにケガ人が出てしまいましたね」と、顔を曇らせるのは大リーグ事情に詳しいスポーツライターの友成那智氏だ。

「現在、ブレーブスにいるマクラウスがパイレーツ時代、折れたバットがベンチにいるコーチの顎に突き刺さったことがある。メッツ戦では観客が折れたバットでケガをして裁判を起こしたケースもある。メジャーでは折れたバットで事故が多発しているので、メープルのバットは禁止しようという動きもあるが、選手の人気が高く、バットメーカーの反発もある。メープルに代わる材質が見つからないといった理由などで今も使用率が高い。日本でもメープル材のバットを使う選手は多い。何かしらの対策を講じないと、ケガ人は増える一方です」

 この日の不慮の事故は尾を引いた。陽は九回表に故意とも取れるような死球を受けた。日ハムがこの死球に報復するかのように、その裏、ロッテの岡田が死球を食らった。岡田は投手・宮西を睨みつけ、一時不穏な空気が漂った。

 試合後、陽に話を聞いた。

――九回に死球があったが。

「分からない。なぜ、あそこで死球を受けなければいけないのか。バットが(伊藤に)刺さった後に、ボクはちゃんと謝ったし。悪いことはしていない。なのに突然、ボクに死球ですからね。あれがロッテの野球かと思いますよね。ちゃんと謝ったわけですから」

――バットはメープル?

「はい。でも、あんなふうにピシッと(きれいに)バットが折れることはあまりなかったと思います」

 惨事は繰り返されるのか……。

▽QVCマリン=9251人(ロッテ9勝7敗2分)

日本ハム100 104 002―8

ロッテ000 020 000―2

勝:石井3勝 敗:大谷3勝8敗

本:スケールズ8号

▽福岡ヤフードーム=2万7423人(オリックス9勝8敗1分)

オリックス100 000 100―2

ソフトバンク000 000 100―1

勝:中山5勝7敗1S S:岸田4勝6敗24S 敗:和田11勝5敗

(日刊ゲンダイ2011年9月2日掲載)


コメント / 簡単コメント | みんなのコメントを見る(36)

関連ワード:
ロッテ  日本ハム  オリックス  ヤフー  ソフトバンク  

スポーツトピックス

関連ニュース:ロッテ

スポーツ写真ギャラリー

関連商品

Yahoo!ショッピング

野球アクセスランキング

おすすめ情報