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[国際]ニュース
【朝鮮半島ウオッチ】金正日総書記「身体を捧げるハガネの首領外交」のウラ側
2011.9.4 07:00
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朝鮮中央放送は訪露に対する人民の反応を『自分の身体をささげるハガネの首領さま。われわれの願いは将軍さまの安寧』(8月26日)と報じた。
ロシアの狙い、日米韓の見方
ロシアはポスト金正日をにらんでいる。2008年9月に資源外交に熱心な李明博大統領が訪露した際、韓国がシベリアの天然ガスを15年から30年間にわたり毎年750万トン輸入するという了解覚書(MOU)に韓国側と署名している。
ロシアは滞って久しい北朝鮮の債務返済問題の解決や朝鮮半島への影響力、韓国を通じた天然ガスの太平洋ルートの確保を視野に入れている。
韓国にとっては、朝鮮半島の陸路にパイプラインが敷設されれば輸送コストの大幅な削減となるが、現在の南北関係で北朝鮮ルートを使うことは安全保障上、まず考えられない。将来、朝鮮半島が劇的に変化した後の話である。朝露間で合意したという3者委員会だが、現在までのところ、韓国政府にロシア側から正式な提案はない。
金総書記は訪露、訪中でメドベージェフ大統領と戴秉国国務委員に「6カ国協議への無条件の復帰を望んでいる」と述べた。しかし日米韓は、核・ミサイルの生産や実験中止、さらにウラン濃縮プログラムの査察などを求めており、「北朝鮮が変化したとは認められない」との認識だ。
北朝鮮は、パイフラインで年間1億ドル(約76億円)に上る通過料を受け取ることをもくろんでいるが、その道ははるかに遠い。
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