NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

新タイプの豚インフルに感染

9月3日 16時53分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカで、新しいタイプの豚インフルエンザウイルスに子供2人が感染していたことが分かりました。このウイルスは、おととし、世界的に流行したインフルエンザと一部の遺伝子が共通していることから、アメリカの保健当局では、監視を強化するよう呼びかけています。

これは、アメリカのCDC=疾病対策センターが、2日、発表したものです。それによりますと、ことし7月から先月にかけて、高熱や下痢などの症状を訴えた東部ペンシルベニア州の5歳未満の女の子と中西部インディアナ州の5歳未満の男の子から相次いで豚インフルエンザウイルスが検出されました。感染経路を調べると、女の子は豚と直接、接触していましたが、男の子については、豚と接触した形跡はなく、豚と接触した別の人から感染したとみられています。ウイルスにはおととし、世界的に流行したH1N1型のインフルエンザウイルスの一部の遺伝子が含まれており、新しいタイプだと言うことで、CDCでは、医療機関に対し、監視を強化するよう呼びかけています。CDCによりますと、2人はいずれも現在は、回復しており、現時点では、周囲への感染は、確認されていないということです。これについて、インフルエンザに詳しい東北大学の押谷仁教授は「おととし世界的な大流行を引き起こしたH1N1型のウイルスの遺伝子が組み込まれていることから、ヒトの間で感染しやすい性質を持っていることも考えられる。その場合、ヒトにはこのウイルスに対する免疫がないので、大流行につながるおそれもある。今回見つかった豚インフルエンザウイルスによる感染が、ほかでも起きていないか監視を強めたり、ウイルスの特徴を詳しく調べたりして、注視していく必要がある」と指摘しています。