2011-06-27 福島のある学者の日記から
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『玄海再稼働へ説明会=原発安全アピール第1弾―経産省』関連内密情報です
(福島のある学者の日記から)
皆様
佐賀県へ旅立ち、本日二日目です。インターネット中継による住民説明会も開かれ、その説明会の内容ややり方に不満を募らせておられると思います。
私も昨日佐賀県へ向かい、原子力政策担当官と話をしてきました。ただ体一つで向かっても意味がないと思い、原子力に関する物理学的資料や放射線治療についての学術論文などを抱えていきました。
佐賀県に着いたのが15時過ぎです。向かっている途中でアポを取っておきました。しかし、原発関連で話を伺いたいと伝えてもなかなか首を縦には振ってくれず、20分ほど説得しましたが。
バス、新幹線、車、新幹線と乗り継ぎ、空港に着くと担当官が迎えにきました。同じ車に乗り、県庁へ向かうのかと思ったのですが、着いたのは一軒の古民家。
『食事でもいかがですか?』と言われ、店の中に。
担当官は、県知事か政府の方から強く言われ指示を受けたのか、『玄海原発再開を容認してくれ』と言わんばかりに説明してきました。
しかし、私はそんな説明を聞きに佐賀まで来た訳ではないので、担当官からの説明が一段落したところで、こう聞きました。
『玄海原発再開は、あなたの本心ですか?』
すると、担当官は黙り込んでしまいました。そこで私はもう一つ尋ねました。
『何故、必死になって再開を目指すのですか?』
担当官は、ようやく重い口を開きはじめました。以下は担当官の言葉です。
『私は、生まれも育ちも佐賀県です。小さい頃から手先を動かすのが好きで、高校は実業高校に進みました。機械科でしたので、いろんな機械について勉強しました。その中でも、原子力発電所については初めて話を聞いたときに感動したんです。こんなに安全で、理論体系もしっかりして、日本の原子力制御技術は世界一、だから素晴らしい発電システムだと。
大学でも原子力エネルギーについて勉強しました。勉強していくうちに、原子力というのは本体となる技術が、理論が素晴らしくても、それを運用する政策環境が優れていなければ何の意味もない、ならばその環境をより良いものにしたい、そう思って卒業後に県職員になったんです。
私も20年間、原子力政策に携わってきました。でも先生とは違い、原発の本当の恐ろしさについては全く無知でした。最近、福島第一原発の事故があってから、私も勉強するようになったんです。どれだけ環境に人間に影響があるのか。
あれほど危険性の高いものを設置し運用していたかと思うと、私は悔やまれてなりません。しかし、それでも尚、原発は進めなければならないのです。知事でさえ、危険性については重々承知しておられます。知事も原発再稼動については反対です。我々県職員一同、同じ思いです。
しかし、経産省から原発誘致交付金が無くなって困るのは我々だ、と言われれば、私たちは黙って原発推進の立場に立たなければならないのです。
先生、どうかお願いします。佐賀県の、日本の原発政策をいち早く止めてください。これまでも何度か大学の先生方が来ましたが、反対の立場を明確になされた方は先生だけです。
子供達を、未来ある若者を救ってください。お願いします。』
涙ながらにおっしゃられた、その担当官の言葉に強く心打たれました。
最初は、データや科学理論をたたき付けて説明しようと思っていたのですが、私も考えさせられました。
本当に原発を推進しているのは政府であり、実際に立地している自治体で推進したいという人間はいない、ということが今回はっきりと分かりました。
今日の住民説明会の前に、私の方から担当官と共に『自分の本心に沿ったご決断をお願い致します。』とお願いしてきました。
説明会の内容、結果としては知事はどっちつかずな中途半端な態度だったそうですが、あの担当官のような方が政府に必死に抵抗している、言わば互角の戦いの真っ最中であると解釈できます。
今後も、原発再稼動に関して自治体の住民説明会が開かれることが予想されます。
我々が、この機に反対の声を上げれば、止めることは可能です。
余談ですが、mixiである方の日記(マイミク様ではありません)に、こんな内容のものがありました。
“これまで原発は稼動してきた。いまさら止めたところで何も変わりはしない。止めるだけ無駄だ。”
これは大きな間違いです。今、完全に原発を停止すれば、影響は必ず減少します。環境も人間も守ることができます。