最初に断っておきますが、FFFTP自体は良いアプリケーションソフトウェアだったと思います。UIがWindowsのエクスプローラに倣っていると同時にエクスプローラとはひと目で見分けがつくデザインだったので、使いやすかったはずです。
ぼくもインターネットをはじめたごく最初の頃に使っていました。ほどなくしてWindows自体を使わなくなったので、それ以来触ることはなくなったわけなのですが。
FFFTPが動作するWindowsとFFFTPが扱うプロトコルであるFTP自体がオワコンだからです。前者については幾ばくかの反論の余地もあるでしょうが、後者については異論は認めません。
「終わった」プロトコルのためのソフトウェアを作り続けるというのは、プログラマにとっては辛いことです。誰も通らない道路を作っているようなものですから。
つまりセキュリティ(≒ 暗号化)という発想がなかったわけです。
FTPも、この性善説の時代に設計されたプロトコルなので、FTP自体は暗号化を考慮していませんでした。
FFFTPが開発された当初は、そういうインターネット性善説の時代が終わる頃だったと思います。
時代は流れて、今やインターネットは他者のサーバへの攻撃を企む者で溢れかえっています。
パスワードのやりとりすら暗号化しないFTPの通信は攻撃者からしてみれば格好の獲物です。もし通信経路を傍受できるなら一発でパスワードがわかってしまいます。
そんなわけで、まともなWeb屋であれば、(顧客の強い要望が無い限り)FTPなんか使いません。
パスワードが傍受されて顧客のWebが書き換えられるなどの被害が出た場合は制作サイドの責任になりますからね。
FFFTPは要するに「山賊が出るぞ!」と言われている道をその道しか知らないからという理由で多くの人が通り続け、道行く人は警告に耳を貸さないので仕方なく道路のメンテを続けてきたような状態だったわけです。
ただしアップローダだと複数のファイルを一括してアップロードするのが面倒ですね。
名前を見ると全部"s"がついてますね。SecureのSです。通信が暗号化されることを示しています。
細かい話は省きますが、SCP, SFTP, SSHFS, FISHは同じ仕組み(= SSH)で暗号化を行っていて、FTPSだけが仲間はずれです。
FTPSはHTTPの暗号化版であるHTTPSと同じ仕組み(= SSL)を使って暗号化を行います。
gitに対応した無料のPaaS(後述)も増えつつあります。
逆に言うとまともな業者はどこなのか、暗号化への対応状況でわかります。(笑
国内のレンタルサーバで自分が知っているのだと、さくらのスタンダードプラン以上だけです。
VPSであれば通常SSHが使えます。
最近VPSもだいぶ価格が下がってきたので、VPSを利用するのも良いでしょう。
FTPSは対応しているレンタルサーバが(SSHよりは)多いのですが、こちらもちょっと曲者です。
SSLの接続先が正当であることを証明するSSL証明書をいいかげんなものに設定しているレンタルサーバ業者が多いからです。
SSL証明書がまともなものでないと接続時にエラーが出るのですが、ロリポップなんかだとこのエラーを無視するように公式ドキュメントに書いてあるので、かなり悪質です。間違ってもこういう業者のレンタルサーバは使わないように心がけましょう。
そんなわけで現時点ではさくらにSCPやSSHFSでアップロードするのが良さそうです。
SFTPは試したことないですが、たぶん使えると思います。
パフォーマンスはSCPが一番速いとは言われていますが、クライアントによってもパフォーマンスや使い勝手は変わってくるので、数種類試してみて好みのを選んでください。
PaaS(Platform as a Service)とは、ある特定のプログラミング言語で書かれたWebアプリケーションを公開することに特化したサーバで、無料で使えるプランを用意しているところが多いです。
通常はWebアプリケーションを公開するのに使いますが、静的Webページを公開するためのツールも存在します。
最初はちょっと学ぶことが多いですが、慣れるとアップロードや修正がとても楽になります。
安いネットブックなんかをサーバとして使えば電気代も年間300円とかですし。
自分でサーバを用意するわけなので、使いたいプロトコルを自由に使えます。
自宅サーバはセキュリティを確保するのが難しいといわれていますが、ロリポップなんかよりはよっぽどマシだと思うしWebサイト作成以外の技術もいろいろと身につくのでお得です。
Linuxだとファイル転送ツールの他にも高機能なエディタなどWeb制作に便利なツールが無料で揃っているので、OSごと乗り換えてしまうのがいいかもしれません。
ちなみにぼくはMacで
ぼくもインターネットをはじめたごく最初の頃に使っていました。ほどなくしてWindows自体を使わなくなったので、それ以来触ることはなくなったわけなのですが。
FFFTPは何故開発終了したのか
開発者は「開発を継続するためのモチベーションが維持できなくなった」と述べているそうですが、まあ当たり前だと思います。FFFTPが動作するWindowsとFFFTPが扱うプロトコルであるFTP自体がオワコンだからです。前者については幾ばくかの反論の余地もあるでしょうが、後者については異論は認めません。
「終わった」プロトコルのためのソフトウェアを作り続けるというのは、プログラマにとっては辛いことです。誰も通らない道路を作っているようなものですから。
なぜFTPはオワコンなのか
その昔、インターネットというのは性善説で成り立っているメディアでした。「インターネット上で悪いことをする奴はいない」という前提でいろいろなプロトコルが設計され、運用されてきました。つまりセキュリティ(≒ 暗号化)という発想がなかったわけです。
FTPも、この性善説の時代に設計されたプロトコルなので、FTP自体は暗号化を考慮していませんでした。
FFFTPが開発された当初は、そういうインターネット性善説の時代が終わる頃だったと思います。
時代は流れて、今やインターネットは他者のサーバへの攻撃を企む者で溢れかえっています。
パスワードのやりとりすら暗号化しないFTPの通信は攻撃者からしてみれば格好の獲物です。もし通信経路を傍受できるなら一発でパスワードがわかってしまいます。
そんなわけで、まともなWeb屋であれば、(顧客の強い要望が無い限り)FTPなんか使いません。
パスワードが傍受されて顧客のWebが書き換えられるなどの被害が出た場合は制作サイドの責任になりますからね。
FFFTPは要するに「山賊が出るぞ!」と言われている道をその道しか知らないからという理由で多くの人が通り続け、道行く人は警告に耳を貸さないので仕方なく道路のメンテを続けてきたような状態だったわけです。
じゃあFTPの代わりに何を使えばいいのか
アップローダ
レンタルサーバにはブラウザからファイルをアップロードできるアップローダが付属していることが多いのですが、それがHTTPSに対応していれば、アップローダを使えば良いでしょう。ただしアップローダだと複数のファイルを一括してアップロードするのが面倒ですね。
セキュアなファイル転送プロトコル
インターネット上のサーバにファイルをアップロードするプロトコルに最低限求められる条件は、通信を暗号化できることです。- SCP
- SFTP
- SSHFS
- FISH
- FTPS
名前を見ると全部"s"がついてますね。SecureのSです。通信が暗号化されることを示しています。
細かい話は省きますが、SCP, SFTP, SSHFS, FISHは同じ仕組み(= SSH)で暗号化を行っていて、FTPSだけが仲間はずれです。
FTPSはHTTPの暗号化版であるHTTPSと同じ仕組み(= SSL)を使って暗号化を行います。
git
最近プロの間ではgitでファイルをアップロードするやりかたが主流になりつつあります。gitに対応した無料のPaaS(後述)も増えつつあります。
サーバ側の対応状況
一部を除き壊滅的です。逆に言うとまともな業者はどこなのか、暗号化への対応状況でわかります。(笑
レンタルサーバ
SSH系(SCP, SFTP, SSHFS, FISH)は基本的にSSHが利用可なサーバでしか利用できません。国内のレンタルサーバで自分が知っているのだと、さくらのスタンダードプラン以上だけです。
VPSであれば通常SSHが使えます。
最近VPSもだいぶ価格が下がってきたので、VPSを利用するのも良いでしょう。
FTPSは対応しているレンタルサーバが(SSHよりは)多いのですが、こちらもちょっと曲者です。
SSLの接続先が正当であることを証明するSSL証明書をいいかげんなものに設定しているレンタルサーバ業者が多いからです。
SSL証明書がまともなものでないと接続時にエラーが出るのですが、ロリポップなんかだとこのエラーを無視するように公式ドキュメントに書いてあるので、かなり悪質です。間違ってもこういう業者のレンタルサーバは使わないように心がけましょう。
そんなわけで現時点ではさくらにSCPやSSHFSでアップロードするのが良さそうです。
SFTPは試したことないですが、たぶん使えると思います。
パフォーマンスはSCPが一番速いとは言われていますが、クライアントによってもパフォーマンスや使い勝手は変わってくるので、数種類試してみて好みのを選んでください。
PaaS
通常はWebアプリケーションを公開するのに使いますが、静的Webページを公開するためのツールも存在します。
最初はちょっと学ぶことが多いですが、慣れるとアップロードや修正がとても楽になります。
自宅サーバ
趣味でウェブサイトやってる人は、この際なので自宅サーバにトライしてみるのもいいかもしれません。安いネットブックなんかをサーバとして使えば電気代も年間300円とかですし。
自分でサーバを用意するわけなので、使いたいプロトコルを自由に使えます。
自宅サーバはセキュリティを確保するのが難しいといわれていますが、ロリポップなんかよりはよっぽどマシだと思うしWebサイト作成以外の技術もいろいろと身につくのでお得です。
おすすめクライアント
みなさん知りたいのはこれですよね。for Windows
ぼく普段はMacかLinuxなのでWindows向けのクライアントまともに使ったことないのですが、一応メジャーだと思われるものを挙げておきます。- WinSCP
対応プロトコル: SCP, SFTP
ただのFTPクライアントとして使ってる人が多いですね残念です - FileZilla
対応プロトコル: FTPS, SFTP
使いづらいデザインです - Dokan SSHFS
対応プロトコル: SSHFS
使ったこと無いわ
for Mac
- sshfs-gui
サーバ上のディレクトリをUSBメモリを挿したときのようにマウントしてくれるのでFinderでファイル操作できて便利
対応プロトコル: SSHFS - Terminal
対応プロトコル: SCP
これ最強だと思うわ(爆 - Transmission
シェアウェアですがとても高機能でパフォーマンスも優れています
対応プロトコル: SFTP
for Linux
- Dolphin
KDE環境標準のファイルマネージャ
対応プロトコル: FISH - Nautirus
Gnome環境標準のファイルマネージャ
対応プロトコル: SSHFS, SFTP
Linuxだとファイル転送ツールの他にも高機能なエディタなどWeb制作に便利なツールが無料で揃っているので、OSごと乗り換えてしまうのがいいかもしれません。
ちなみにぼくはMacで
- 自宅サーバ + SSHFS
- 自宅サーバ + git
- PaaS + git
まとめ
- ホビィストのみなさん
さくらや自宅サーバに乗り換えてsshfs, scp, sftp - 誇り高きプロのみなさん
VPSやPaaSにgitでアップロード