東京電力は1日、福島第一原子力発電所3号機で、冷却水を燃料の上からシャワーのように注ぐ新たな注水法を開始した。燃料にまんべんなく水が届くようにして、効率良く冷やす。
東電はこれまで、1〜3号機とも原子炉圧力容器の内壁に沿わせるようにして水を注入してきた。容器の底に溶け落ちた燃料を冷やすにはこの方法が有効だが、3号機は1、2号機に比べて原子炉の冷え方が悪かった。溶けた燃料の一部が底に落ちずに網目状の炉心支持板にとどまっており、水が届いていない可能性があるという。
新たな注水法は、炉心を覆う主要部品の隔壁(シュラウド)の内側から、シャワーのように水を浴びせる。異常がないか確認しながら、注水量を毎時1トンから3トンまで増やし、その分従来の注水を減らす。2号機でも、この注水法を検討している。