野田内閣の支持率予想 40%ぐらいかな
2011年09月02日02時08分
野田佳彦新総理が誕生しましたね。
きっと野田さんが勝つと思ってました(←佐藤藍子風に)。
あんまり政治については書かないようにしているのですが、めったにない機会なので感想でも書いてみます。
1.マニフェスト実現は早く諦めてほしいけど…
財源がないのにバラマキを約束する民主党のマニフェストは、破綻しています。
そんなことは2009年の総選挙前からわかっていたわけですが、この2年で誰の目にも明らかになったと思います。
もういい加減に、マニフェスト実現にこだわって時間を浪費するのはやめるべき。
そういう意味で、マニフェスト修正派の野田氏は支持できるのですが、大局的に見て、野田総理が本当にマニフェストを諦める近道なのかは、微妙な気もします。
修正しなければ即死したものが、多少まともな方向に修正して延命してしまうかもしれないし。
私は民主党のマニフェストは最低だと思いますが、民主党は高く評価しています。
「本当に日本が変わるには、3回の政権交代(自民→民主withマニフェスト→自民→民主withoutマニフェスト)が必要」というのが持論です。
幕府→薩長with攘夷論→幕府→薩長without攘夷論 という見立てで。大連立が実を結ばないのは、公武合体が実を結ばなかったが如し。
ということで、野田総理の政策の方向性は正しい(というか、当たり前の現実路線に戻るだけ)と思うので応援していますが、あまり期待はできないかな。
2.総理は残酷な職
総理というのはとても残酷な職だと思います。
人間は誰でも、多くの良いところと少しの悪いところがあると思いますが、どうして総理になると、少ししかないはずの悪いところばかりが目立ってしまうのでしょうか。
安倍総理は甘いお坊ちゃん、福田総理は他人事の冷笑家、麻生総理は頭が悪い、鳩山総理は空想論の宇宙人、菅総理は守りに弱いゲリラ戦士。
彼らが悪かったわけではなくて、首脳の悪いところばかりを目立たせてしまうところに、日本の政治・行政システムの弱点があるように思います。
野田総理の短所は何でしょう。気の利いたパフォーマンスができない鈍重さとか、周りに気を配りすぎて決断できない優柔不断さとかでしょうか。
そういう短所ばかりが目立つ展開にならないよう願っています。
3.支持率予想 40%ぐらい?
新内閣の発足を受けて、今週末、各新聞が緊急世論調査を行うはずです。
注目は内閣支持率。何%ぐらいになるでしょうか。
過去の内閣の発足当初の支持率は、こんな感じ(いずれも朝日新聞調査)。
4.組閣時の中央省庁の雰囲気
組閣は今日9月2日のようですね。組閣の日は中央省庁はちょっとしたお祭り状態になるので、どんな感じかその雰囲気をお伝えしようと思います。
閣僚の顔ぶれが発表されるのは、たいてい午後早め。発表の時間になると、多くの職員がテレビの前に集まって注目します。
自分の役所の大臣が発表されると、いい人になったとか、こりゃ大変だとか、よく知らないとか、誰もがなにがしかの感想を抱きますが、失礼なので口にはしません。
役所にとって「いい大臣」とは、必ずしも役所の言いなりになる人ではありません。
より大切なのは、役人にはできない重要な決断を責任を持ってやってくれて、それを政府内で実現させる政治力があることです。
まあさすがに、田中真紀子氏とか長妻昭氏のように、明確に役所を敵視する人だと、ちょっと困ってしまいますけど。
大臣が誰かは、幹部ほど関心があり、若手はあまり関心がないのですが、一番関心があるのは秘書官の候補者(大臣が代わると秘書官も代わる不文律がある)。
大臣がどういう人かで、秘書官の苦労の度合いは天と地の差がありますから。
大臣秘書官になるのは40歳前後の管理職直前の課長補佐で、私の働く役所では誰が次の秘書官になるかだいぶ前に指名されています。
秘書官は誰もがやりたくない仕事ですが、私も秘書官の年齢が近づいてきてしまいました。私は偉い人に冷たいしズボラなので、指名されないと思いますが…。

↑「ズボラ」のイメージ画像
さて、その後、大臣が役所に来るのをお迎えするのですが、だいたい深夜になってしまいます。
大臣名簿発表(午後早め)→正装して皇居で認証式(夕方)→着替えて官邸で初閣議→官邸で大臣が1人ずつ記者会見→役所に移動 といろいろあるので。
昔は多くの職員がお迎えしたものでしたが、最近は簡素化して幹部だけが待つようになりました。
官邸での記者会見はNHKが中継するので、多くの人が職場で見ています。大臣がどういう考えの人か、よくわかりますから。
以前はこの記者会見の直前に役所から想定問答を説明する習わしでしたが、政権交代後はこれはなくなり、大臣が自分の考えだけで発言するようになりました。
こんな感じで、組閣の日は、新大臣が誰になるか、どういう人かが気になって、役所はそわそわした感じになります(本当に忙しい人はそれどころじゃないけど)。
そういえば私は県庁に出向中なので、組閣は他人事でほとんど気になりません。
知事が最低4年はトップを続ける県庁に来てみて、毎年トップがころころ代わる中央省庁がいかに変かを改めて感じました。
きっと野田さんが勝つと思ってました(←佐藤藍子風に)。
あんまり政治については書かないようにしているのですが、めったにない機会なので感想でも書いてみます。
1.マニフェスト実現は早く諦めてほしいけど…
財源がないのにバラマキを約束する民主党のマニフェストは、破綻しています。
そんなことは2009年の総選挙前からわかっていたわけですが、この2年で誰の目にも明らかになったと思います。
もういい加減に、マニフェスト実現にこだわって時間を浪費するのはやめるべき。
そういう意味で、マニフェスト修正派の野田氏は支持できるのですが、大局的に見て、野田総理が本当にマニフェストを諦める近道なのかは、微妙な気もします。
修正しなければ即死したものが、多少まともな方向に修正して延命してしまうかもしれないし。
私は民主党のマニフェストは最低だと思いますが、民主党は高く評価しています。
「本当に日本が変わるには、3回の政権交代(自民→民主withマニフェスト→自民→民主withoutマニフェスト)が必要」というのが持論です。
幕府→薩長with攘夷論→幕府→薩長without攘夷論 という見立てで。大連立が実を結ばないのは、公武合体が実を結ばなかったが如し。
ということで、野田総理の政策の方向性は正しい(というか、当たり前の現実路線に戻るだけ)と思うので応援していますが、あまり期待はできないかな。
2.総理は残酷な職
総理というのはとても残酷な職だと思います。
人間は誰でも、多くの良いところと少しの悪いところがあると思いますが、どうして総理になると、少ししかないはずの悪いところばかりが目立ってしまうのでしょうか。
安倍総理は甘いお坊ちゃん、福田総理は他人事の冷笑家、麻生総理は頭が悪い、鳩山総理は空想論の宇宙人、菅総理は守りに弱いゲリラ戦士。
彼らが悪かったわけではなくて、首脳の悪いところばかりを目立たせてしまうところに、日本の政治・行政システムの弱点があるように思います。
野田総理の短所は何でしょう。気の利いたパフォーマンスができない鈍重さとか、周りに気を配りすぎて決断できない優柔不断さとかでしょうか。
そういう短所ばかりが目立つ展開にならないよう願っています。
3.支持率予想 40%ぐらい?
新内閣の発足を受けて、今週末、各新聞が緊急世論調査を行うはずです。
注目は内閣支持率。何%ぐらいになるでしょうか。
過去の内閣の発足当初の支持率は、こんな感じ(いずれも朝日新聞調査)。
細川71%、羽田47%、村山35%、橋本61%、小渕32%、森41%、菅内閣発足時より大幅に下がることは間違いないでしょうが、ドジョウ演説が好感を持って受け止められたこともあり、40%ぐらいはありそうと予想します。
小泉78%、安倍63%、福田53%、麻生48%、鳩山71%、菅60%
4.組閣時の中央省庁の雰囲気
組閣は今日9月2日のようですね。組閣の日は中央省庁はちょっとしたお祭り状態になるので、どんな感じかその雰囲気をお伝えしようと思います。
閣僚の顔ぶれが発表されるのは、たいてい午後早め。発表の時間になると、多くの職員がテレビの前に集まって注目します。
自分の役所の大臣が発表されると、いい人になったとか、こりゃ大変だとか、よく知らないとか、誰もがなにがしかの感想を抱きますが、失礼なので口にはしません。
役所にとって「いい大臣」とは、必ずしも役所の言いなりになる人ではありません。
より大切なのは、役人にはできない重要な決断を責任を持ってやってくれて、それを政府内で実現させる政治力があることです。
まあさすがに、田中真紀子氏とか長妻昭氏のように、明確に役所を敵視する人だと、ちょっと困ってしまいますけど。
大臣が誰かは、幹部ほど関心があり、若手はあまり関心がないのですが、一番関心があるのは秘書官の候補者(大臣が代わると秘書官も代わる不文律がある)。
大臣がどういう人かで、秘書官の苦労の度合いは天と地の差がありますから。
大臣秘書官になるのは40歳前後の管理職直前の課長補佐で、私の働く役所では誰が次の秘書官になるかだいぶ前に指名されています。
秘書官は誰もがやりたくない仕事ですが、私も秘書官の年齢が近づいてきてしまいました。私は偉い人に冷たいしズボラなので、指名されないと思いますが…。
↑「ズボラ」のイメージ画像
さて、その後、大臣が役所に来るのをお迎えするのですが、だいたい深夜になってしまいます。
大臣名簿発表(午後早め)→正装して皇居で認証式(夕方)→着替えて官邸で初閣議→官邸で大臣が1人ずつ記者会見→役所に移動 といろいろあるので。
昔は多くの職員がお迎えしたものでしたが、最近は簡素化して幹部だけが待つようになりました。
官邸での記者会見はNHKが中継するので、多くの人が職場で見ています。大臣がどういう考えの人か、よくわかりますから。
以前はこの記者会見の直前に役所から想定問答を説明する習わしでしたが、政権交代後はこれはなくなり、大臣が自分の考えだけで発言するようになりました。
こんな感じで、組閣の日は、新大臣が誰になるか、どういう人かが気になって、役所はそわそわした感じになります(本当に忙しい人はそれどころじゃないけど)。
そういえば私は県庁に出向中なので、組閣は他人事でほとんど気になりません。
知事が最低4年はトップを続ける県庁に来てみて、毎年トップがころころ代わる中央省庁がいかに変かを改めて感じました。
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