神戸大大学院で、修士課程の入試成績表が流出していたことが神戸大の調査でわかった。受験した神戸大の学生が保管庫の鍵を勝手に開けるなどしてコピーし、友人らと回し見していたという。流出は合格発表後で合否判定などに影響はなかったが、神戸大は「個人情報の漏洩(ろうえい)に当たる」として、学生や、入試情報の管理を担当する教職員らの処分を検討している。
神戸大によると、流出したのは大学院工学研究科応用化学専攻の2009年と10年に実施された入試成績。09年分は、入試担当教員が机上に放置していた成績表を学生がコピー。10年分は、別の数人の学生が事務室の保管庫から成績表を持ち出してコピーしたという。それぞれ20人前後の学生が閲覧したとみられる。
09年分の成績表には受験生83人の氏名や成績、順位、合否などが記載されていた。10年分は106人の受験番号と成績のみで氏名はなかったが、学生らは受験番号をもとに氏名を補ったリストを独自に作成し、共有していた。