- 開館日 月曜日~金曜日
- 閉館日 土曜、日曜、日本の祝日
- 開館時間 9時半~17時半
(※ビザの申請・発行は12時半まで)
年末年始、ゴールデンウィークなどの特別期間は、その都度お知らせします。
アジアを放浪していた10年ほど前。カンボジアの博物館で地雷問題に触れた。深い興味を刻んだが、非政府組織(NGO)に主体的に関わろうとまでは思っていなかった。フリーのカメラマンとなり、福岡市に本部を置くカンボジア地雷撤去キャンペーンの大谷賢二代表と知り合う。講演会の手伝いなどをしているうち、大谷代表から言われた。「じゃ明くん、来年からカンボジアよろしく」
2009年1月に着任。地雷、障害者、福祉、医療の問題。1年目は「学習の年」だった。「もっと形にしていこう」と次の年は地雷原での学校建設などに奔走した。「身の丈を超えて、いろいろやりすぎたかな。だから3年目はさらに頑張るしかない」。日焼けした顔がキリッとしまった。
地雷で足を失いながら、義足で地雷撤去の作業員をする女性が印象に残る。「失意から立ち直った姿に、人は何て強いんだろうって、いつも僕の方が力をもらっているんです」。レンズを向ける回数もつい多くなる。
事務所のある北西部のバッタンバンは日本人の数も少なく、カンボジアの原風景が残る。「日本食が無性に恋しくなるけど、人生でこんな機会を与えられたことに感謝です」。そろそろ結婚を、と考える。「でも、この国では男性も色白がもてるんですよね」。日焼けした顔が少しはにかんだ。 (バンコク進藤卓也)
2011年03月07日 西日本新聞 朝刊