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秋田禎信BOX 魔術士オーフェンはぐれ旅の感想

遅くなったけど、秋田禎信BOX感想。

というかオーフェン感想。

 

P1040039.jpg 

 

髪を短くしたクリーオウがまず目をひく表紙。 

そしてオッドアイのオーフェン。魔王(笑)、だからね(笑)

目つきの悪さにチンピラみたいなニヤリとした口元。

皮ジャン、バンダナ、牙の塔の紋章、何もかも懐かしい。

 

 

超面白かった秋田禎信BOX。

限定販売なんで、今から手に入れるのは難しいかもしれないですけど、秋田先生のファンやオーフェン読者には本当にオススメの1冊です。値段分以上の価値はあると思う。

 

(以下ネタバレあり。注意!)

 

 

 

オーフェンの相手はコギーがいいなあ、と思ってた俺は無謀編びいき。

 

しかし結局クリーオウかよ!

とか思ってたんですけど、読み終えたとき俺の心には「魔王の嫁はもうクリーオウしか考えらんねえよ。さすが正ヒロイン。あとボギーはどこいった」というのが感想が生まれてたり。

クリーオウが、こんなにかっこいいキャラになるとはなー。

髪切ったクリーオウ、まじ男前。ヒロインはお前しか考えられない。

 

とりあえず、各編ごとの感想書いていこう。

 

 

◆キエサルヒマの終端

秋田先生の公式日記、「モツ鍋」で連載されてた分。

もう、連載途中からrabitbikeさんは「コギーが!俺のコギーが!!」とか、「ティッシが!俺のティッシが!!」と、軽くNTR気分を味わったりしたんですけど。時って残酷ね。

単行本になることを知ってからは、ネタバレが怖いんで読んでなかったです。しかし今回改めて読んでみれば色々懐かしいキャラが出てきて富士見ファンタジアで育った身からすると感涙必死。

まさか”はぐれ旅”と”無謀編”のキャラが同じ舞台で活躍するとわ…。まさにドリームマッチ。

 

 

キャラ毎の感想。

まずはこの中篇の主人公とも言うべきクリーオウがなんともかっこいい。はぐれ旅じゃあ、始めはじゃじゃ馬キャラ、中盤はギャグ要員で、ラストはちょっと病みキャラになってたし、あんまり俺の中でヒロインポジションじゃなかったんですよね。

だったので、今回の「キエサルヒマの終端」の、彼女の旅と、そこで見せるクリーオウの”強さ”みたいなのは僕にとって予想外なものでした。

あれ、クリーオウってこんなに魅力のあるキャラだったっけ? なんて思いながら読んだりして。

クリーオウの目的はとにかく「オーフェンに会うこと(&一発ぶんなぐるbyティッシ)」なわけだけど、そこにはオーフェンへの、何とも言い表しにくい、ぐじゃぐじゃした感情がある。それがすごい胸に迫ってきてよかった。

”はぐれ旅”時点でもクリーオウはそういった感情が芽生えていたとは思うんだけど、この中篇ではそれがさらに明確になっている。読んでてすんごいクリーオウが可愛いって思ったもん。

なんか俺の中のクリーオウ像が変わった気がするんですねー。

 

 

そして変わったといえば、グロ魔術師殿。

魔王フイタ。

 

オーフェンが”はぐれ旅”の東部編をひきずったシリアスな雰囲気で始まったかと思えば、”無謀編”キャラと絡むときは、トトカンタ時代の反応を返したりして面白い。

大陸からの脱出計画を、”はぐれ旅”+”無謀編”メンバーが入り乱れて遂行していくのは読んでてワクワクする。個人的にサルアとメッチェンの出番が多かったのは僥倖。サルアは見た目も性格もおっさんのくせにかっこいいのう。

 

”無謀編”メンバーは、もう登場するだけで超嬉しかったです。やっぱ無謀編好きだ。

しかしコギーが結婚してたのにはショックを受ける俺。

なんというか、オーフェンがくっつくならコギーとだろう、と何の根拠もなしに思ってたので。コギーの旦那さんはなんかいい人らしいんだけど、わかんねえぞぉ。これが無謀編だったら相当な変態キャラにされてるぞぉ。けけけ。

なつかしのドギー・ハウザーは、もう旦那んところにずっといろよ。子供ができて破壊力が増したらしいのも凄まじい。これで一本書いてくんないかな、と思うほど気になる。だって旦那と絡むだけであの破壊力だったんだぜ!? これで子供も登場したら一体どうなってしまうんだよ!? 恐ろしいよ…・。

 

キースが出てきたのはかなり意外。だけど超嬉しいです。あの変態執事め、まさか歴史の表舞台に登場するとはな…。

海賊衣装に肩オウムという、是非、草河先生のカラーイラストを拝見したい姿。どんだけ俺のツボをくすぐりゃ気が済むんだ。超見てえよ、草河先生のイラストで超見てえよ。

 

そしてエド・サンクタム。というかコルゴン。

彼の苦悩は、我々凡人には理解しがたいものですが、クリーオウもよくこんな変人と長い間旅ができたもんだ。あ、オーフェンで慣れてたのか(笑)

しかしコルゴンが、ロッテーシャのことでかなり精神的ダメージを負ってる描写が入ったりして、悲しい場面が多かったかもしれん。でもロッテーシャとはやはり幸せにはなれなかったろうなあ。

最後は、オーフェンとの勝負に負けるべくして負けるコルゴン。しかし今回の旅の軌跡を見たあとだと、コルゴン自身が、負けたがってたように見えたのは俺だけ? なんか疲れ果ててたよね、彼。

 

 

そしてラスト。

最後の最後に地人兄弟が出てきて、泣かされてしまった。

台詞なし、ボルカンの「〜殺す」等のお約束もなしだけど、…卑怯だなあ。すごい、グッときてしまった。

なんか頭の中にボルカンとドーチンの姿が鮮明に浮かび上がってきて、やっぱ、オーフェンつったらボルカンとドーチンの2人がいなきゃね。レギュラーキャラだもんね。すげえ懐かしい。

最後、見送りにきた地人兄弟を見たオーフェンの台詞も泣ける。

「行きたい場所と、理由があれば、方法だってどこかにはあるさ」

そう信じたから旅立った。

「旅ってのはそんなもんだろ。そう思う」

 

考えてみれば”はぐれ旅”は、借金を取り立てるため、街から逃げた地人兄弟を追いかけるところから始まるんだよな。

いつも追われる側だった地人兄弟が、新天地に旅立つ極悪借金魔術師を見送る。わざわざ危険をおかしてまで。

富士見ファンタジアの文庫では、”はぐれ旅”のラストではまだオーフェンたちの旅は続く、的な終わり方だったけど、今回のラストで「本当にはぐれ旅は終わってしまったんだな」と強く感じた。

はぐれでもない、別の旅にオーフェンは船出をしたんだ、と感じるラストだった。

本当に良かったです。泣きそうになった。

 

 

 

◆約束の地で

そして開始当初から俺にダメージ。

ぎゃああああ!!! ティッシの息子かよ!!!  ぎゃああああ!!!!!

 

落ち着けえ、俺。落ち着けえ。

 

というわけで、”母親似”の青年魔術師、マヨール・マクレディ視点で進む「約束の地で」。

ちくしょうフォルテ、あの仏頂面野郎。

「キエサルヒマの終端」より時は進み、20年後がこの中篇の舞台。

20年後! オーフェンは40才!

 

開拓団が渡った後、新大陸で「スウェーデンボリー魔術学校」を建設しその校長に納まったオーフェンは、新世界での魔術師達の実質的トップとして君臨しており、そして何やら秘密の活動もしており…。

というあらすじ。

まずは皆、気になること言っとこうぜ。

…オーフェン校長! 

 

゙;`(;゚;ж;゚; )ブフォ!!

 

ダメだ、”絶対笑ってはいけない牙の塔”ぐらいに危険だ。

スウェーデンボリー魔術学校の一日だけで”無謀編”の単行本1冊書ける。ネタの宝庫だよね。

「キエサルヒマの終端」では東部編のシリアスモードを引きずってたオーフェンも、この「約束の地で」では完全に”無謀編”モード。職員会議の内容が面白すぎるだろ。

「まずは一つ訊きたい。地獄ってどこにある。教えろ」

「訊いてどうするんですか?」

眉ひとつ動かさず、禿げた頭に汗ひとつなく、広報部長は訊き返した。

「諸君ら全員を叩き込む」

 

40になっても全く変わらないオーフェンが素敵です。挿絵がないんで40才オーフェンのビジュアルは不明なんですけど、一体どういう感じなんだろうか。

 

そしていまだに魔王と呼ばれてるオーフェン。学校の生徒は、自分らの校長の二つ名が”魔王”ってのはどう思ってんだろうね。

秋田作品のノリならただの名物校長ぐらいの扱いになってそうで、恐ろしくもあるけど。

 

 

オーフェン一家も登場して俺のテンションが上がる。

嫁は…、明言はされてないがクリーオウで間違いない。クリーオウさん新世界にわたっても相当はっちゃけてたようです。流石です。

子供は女の子ばかりが3人。つまり家庭内で男はオーフェンひとりというパワーバランス的に非常に面白い構成の家族。

こりゃ尻にしかれるどころじゃねえぞ・・・。フィンランディ家における父親の扱いを想像するとけっこう泣けてくるものがあるかもしれん。

娘は上からラッツベイン・エッジ・ラチェットと、そのネーミングセンスはどうなんだ、的なのが並ぶんだけど。

ラッツベインの妹がエッジかよ! 相変わらず女の子につける名前じゃねえ!

 

ラッツベインの性格は読みきりの方に近いけど、なんかさらに天然ボケ成分がひどくなってる気がするんです。

そしてエッジは見事なツンデレ系、そして(多分)ファザコン。シスコンだったキリランシェロ君に性格的には一番近いかもしれん。

一番下がクール無口系のラチェット。

なんかフィンランディ家の3姉妹は、日常系4コママンガみたいな生活送ってそうでわむ。

 

 

新世界での新しい事情、ヴァンパイアとの抗争も描かれたりして、オーフェンが今だに最前線で戦ってる描写があったり、さらに言うと旧世界の魔術師から見てわけわかんないくらいレベルアップしすぎてるらしい。すげえ。

”神人種族”なんていうそそる敵も出てきて、ああんもう!なんですけど。

神人とオーフェンの単行本まるまる1本ガチバトルとか読んでみたい。すげえ燃えそう。

 

 

そしてマヨール兄妹のつきそいで同行したプルートー教師が、かっこいい親父すぎる。しかしプルートーが窓際とか、最強の窓際すぎんだろ。

なんかマヨールとエッジのフラグが立っちゃった気もするし、今後の展開が気になる中篇でした。こういうの書かれると続編読みたくなっちゃうんですよぉ!秋田せんせぇ!!

 

それにしてもフィンランディ家のご近所が凄すぎて噴く。

さすが読みきりで「世界一決定戦が出来るご近所」とラッツベインが言っただけのことはある。コルゴン、普通に近所に住んでんじゃねえよ! なんかクリーオウに世話焼かれてるし。

まあ、クリーオウさんはディープドラゴンを”子犬”と言い張って連れまわすぐらいの剛の者なのでコルゴンぐらい餌付けするのも簡単か。

というかレキが普通にフィンランディ家のわんこになってて腹筋が痛い。どんだけだ。

 

 

 

◆魔王の娘の師匠

そして短編。

マジクが枯れちまった。

そんな感想。

 

なんかマジク、一生独身な気がするぞ。

ラッツベインとフラグ立ってる気がしないでもないが、犯罪級に年が離れてるし、なにより魔王が黙ってないと思う。こわい。

まあ、ないでしょう。

そしてマジクはこれからもいい縁談とかフラグとか、全部無駄にしてくと思う。泣ける。

 

最後にオーフェンとマジクの師弟会話があって嬉しい。

マジクも相当頼りになる魔術師に成長したみたいで、オーフェンとのやりとりにニヤリとさせられたり。

 

 

 

◆怪人、再び

チャイルドマン教室オールスター!

アザリーとティッシが若い。

コミクロンとコルゴンのかけあいは楽しいなあ。

チャイルドマン先生は結構おちゃめか。

ハーティア・フォルテも登場して嬉しい。

キリランシェロくんはどうしてこのあとあんなチンピラになっちゃうんだろうね、不思議だね。 

 

 

考えてみるとこの短編は”無謀編”キャラと、”はぐれ旅(プレオーフェン)”キャラのガチバトル回でもありますね。

やはり”無謀編”のノリそのまんまで来るギャグキャラ補正は強い。

まあマジク母の規格外の強さは前々から描写されてたけど。でもヴァンパイアとは思わなかったぜ!!

 

 

ふと思ったんだが、チャイルドマン教室vs”無謀編”の他のキャラとかだったら、どんな勝敗結果になるんかね?

キースあたりはチャイルドマン先生ともなんだかんだでいい勝負しそうで怖い。

あとのキャラは…、ギャグ世界にひきずりこめばイーブンまでもってけるかな。鉄の柳なんかはティッシに蹴られて喜んだりしそうだ。

ドギーは普通に素手でもやってくれそうだし、元締めはなんかずるべちゃと頑張ってくれそう。

SSWはすぐやられそうだが。キースの婚約者シリーズはどうだ? アンジェリーはたしか魔獣だぜ! うさぎ様だって強いぜ!

おしおき水は結構効きそうだ。あれ目にくるもんな。飛び降りコンテストの人は勝手に飛び降りてろ。

あ! ポチョムキンがいる! これで勝つる!!

 

 

何の話だっけ?

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇ 

 

 

そんなわけで秋田禎信BOX感想でした。

やはり、リアルタイムで読んでた世代としては感慨深いものがあります。なじみのキャラたちの活躍をまた見ることができるなんてなあ…。

懐かしさもそうなんですけど、秋田先生の構築する魔術体系や世界観、それに設定、キャラクターが魅力的過ぎて、読んでるうちに当時の気持ちが蘇り、ぐいぐい引き込まれてしまいました。やっぱり面白いよオーフェンは!

嬉しすぎるサプライズでしたが、あとがきには第2部で終わった後の展開についてもちょっと書かれてましたね。

■ クリーオウを主人公に据え、新世界でのイザコザや神人種族との邂逅を書いた第3部。

帰ってきた女神と決着をつける第4部。 

というものが。

 

 

秋田先生…。それ、すごく読みたいんですが。

 
Category | 読書
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