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英スーパー最大手テスコが日本撤退 中国・韓国に注力

2011/8/31 22:50
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 【ロンドン=上杉素直】英国のスーパー最大手テスコは31日、日本市場から撤退すると発表した。「つるかめランド」「テスコ」などの名称で首都圏を中心に129店舗を展開しているが、今後数カ月で売却先を決める。進出から8年での撤退表明となる。テスコは新興国ビジネスを重視する方針で、苦戦が続く日本に見切りを付けアジアでは中国や韓国、タイなどに経営資源を集中する。

 日本の既存店舗は当面、営業を続けながら売却先を探る。テスコは日本経済新聞に対し「売却に向けたプロセスをまさに始めた段階だ」(広報担当者)と語り、売却価格や具体的な時期などは今後詰める構えを強調した。売却先は日本国内の同業他社などを想定しているもようだ。

 フィリップ・クラーク最高経営責任者(CEO)は声明で「アジアの中で、より規模の大きな地域に注力する」と表明。中国や韓国、タイ、インド、インドネシアの5カ国などを重点地域と位置付け、今後も店舗を増やしていくという。

 テスコの3~5月期は売上高が前年同期比6.7%増えた。消費低迷で振るわない英国事業をアジア・東欧の新興国ビジネスの伸びが補い、全体の増収を確保した。今年3月に国際事業担当から昇格したクラークCEOは海外重視を鮮明にしており、来年2月までに英国外の店舗面積を12%増やす方針だ。

 同社が世界戦略で重視するアジアのなかで、不振が目立っていたのが日本。3~5月期の売上高を地域別にみるとアジアは3.2%成長を確保したが、中国やタイが高成長を見せたのに対し、日本やマレーシアは減収。日本はデフレを背景に不採算の店舗が多く、成長シナリオを描き直すのが難しいと判断したとみられる。

 英テスコは2003年、「つるかめランド」を展開する中堅スーパーのシートゥーネットワークをTOB(株式公開買い付け)で買収し、日本に進出した。04年には同業のフレック(千葉市)を吸収合併。07年には社名を「テスコジャパン」に変更、生鮮コンビニエンスストア「テスコエクスプレス」の出店を始めるなど、規模拡大に本腰を入れていた。

 しかし、同社の店舗は小型店中心で食品スーパーとコンビニの間で差異化に苦しみ、強みとするプライベートブランド(PB=自主企画)商品も消費者に浸透しなかった。英テスコによると、日本の129店のうち黒字店は「半分超」にとどまっている。

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テスコジャパン、フィリップ・クラーク、CEO、韓国、日本経済新聞、シートゥーネットワーク

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