貸出金利が急上昇、広がる影響

 会社員Lさん(38)は最近1‐2カ月で担保付き住宅ローンの利子負担が普段より5万‐8万ウォン(約3600‐5800円)多い43万ウォン(約3万1000円)に増え、戸惑いを隠せずにいる。市中金利に連動する貸出金利が6月の年4.98%から7月には5.56%へと0.58%も上昇したためだ。Lさんは「最近の物価急騰でただでさえ生活が苦しいのに、金利まで上昇し、負担が重くなった。年末から元金の分割返済が始まるため、実家の親への仕送りも難しくなる」と話した。

 最近の貸出金利上昇は急激だ。普通銀行だけでなく、貯蓄銀行、信用協同組合などにも金利上昇が拡大している。

 韓国銀行によると、7月の普通銀行の貸出金利(新規ベース)は年5.86%で、前月に比べ0.06%上昇した。今年1月(5.64%)に比べると0.22%の上昇となる。家計向け融資金利は5.46%で、前月を0.01%下回ったが、家計向け融資で最もウエイトが高い担保付き住宅ローン金利は4.90%で、前月を0.03%上回ったほか、一般の無担保融資は7.79%で、前月を0.26%上回った。

 一方、貯蓄銀行と信用協同組合の貸出金利はそれぞれ17.50%、7.35%となり、前月を2.43%、0.13%上回った。

 一方で、銀行は預金金利の引き上げには消極的で、金利マージンは拡大している。7月の普通銀行の要求払い預金を含む総預金金利は3.08%で、当座貸越を含む総貸出金利(6.08%)との差は3.00%だった。銀行の金利マージンは2007年の2.96%から、09年には2.68%に低下したが、昨年には再び2.85%に上昇し、その後も拡大を続けている。

 金融研究院のソ・ジョンホ研究員は「政府が検討中の預貸率(預金に占める融資の割合)規制が実施されれば、銀行は預金を増やすために預金金利を引き上げるはずで、そこで生じる損失を埋めるために貸出金利も引き上げることになる」と予測した。

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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