スポーツ新入社員奮闘記

第17回 「ヤミツキという中毒」
2008.9.9

スポーツ局
08年度入社 青木僚平

 マンガ喫茶、ボーリング、カラオケ、寿司、焼肉、韓国料理、沖縄料理…

何となくハンバーガー
 これらの言葉の頭に「一人」という神々しい冠を付けた行為を、この一ヶ月でやり尽くしてやりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。動物占いは「狼」。ロンリーウルフ、青木です。

 いや、特に一人が好きというわけでもないのです。
 しかし。
 深夜オンエアー、朝帰宅という業務形態をしている以上、休みの日なんかは目が覚めるともう外が夕方、あるいは夜なんてことも珍しくありません。僕は基本的に月曜日が休みなのですが、月曜に友達を誘うと必ず「週の初めに出かけるのは辛いよ〜」と、悲しいリアクションが返ってきます。確かにその通りなんですけどね…仕方ナイじゃんプンプンといった感じです。

韓国料理屋にて
 比較的に勇気が必要だったのは、カラオケと焼肉でしょうか。カラオケは受付で待っている時の地元ギャルの視線が辛く、焼き肉は「一人なんですけど…?」言った後の、店員の「全然大丈夫です!」の「全然」に心が折れそうになりました。しかし、自らに課すミッションをクリアするたびに、病みつきの感覚がほのかに芽生えたりもします。皆さんも、勇気を出して一度体験してみてください。もちろん、友達と行くに越したことはありませんが。


 さて、北京五輪も無事に終わり、ホっと一息のスポーツ局すぽると制作部。他の部署の友達からも「北京オリンピック終わって、少し楽になったでしょう?」なんて声をかけられます。
 が!!!!そんなに現実は甘くありません。なぜなら徐々に“企画モノ”が増え、それに従いADの仕事の根幹の一つである「素材出し」が徐々に増すからであります。
 詳しく説明しましょう。

山のような素材たち
 例えば、北京でも見事金メダルを獲得した北島康介選手の特集を組むとします。この場合、北京での北島選手の映像をただ繋げただけでは、面白いVTRは作れません。前回のアテネでの金の映像、初めて参加した五輪の映像、練習風景、幼いころの大会の映像、これまでに行った北島選手のインタビュー、コーチや恩師のインタビュー等々等々…様々な映像を繋げてVTRを作るのです。

 この様々な映像(素材)をディレクターさんの指示のもと、会社の各所にある倉庫(時には社外の倉庫)から探して集める作業、通称「素材出し」はADのメインともいえる仕事の一つなのです。『○月×日の試合映像』といったような指定があればまだ探しやすいのですが、『今までの感動するシーンを集めて』といった指示の場合は、それらしい映像を片っ端から借りてきて実際に映像をチェックし、感動するシーンを抜き出していく(通称「抜き」)といった非常にセンスの問われる仕事なのです。

この画は使えるな!
 もちろん、すぽると!の仕事のメインは毎日のニュース作りなので、オンエアーまでは当日自分に割り振られたニュースを作ります。オンエアー後、通常の事務的なAD業務をこなし、その後素材出し&抜きを行っていると、いつの間にやら朝→泊まり、なんてことは良くあります。そんなわけで、オリンピックが終わったからといって必ずしも楽になったわけではないのです。それでも、実際にそうやって集められた映像が先輩ディレクターの手によって素晴らしい企画VTRへと変身し、実際にオンエアーされると、それは嬉しいものです。その嬉しさは素材出しの時の大変さと比例します。自分の集めた素材が最高の状態に加工され、テレビから流れてくる、これぞAD冥利に尽きます!ヤミツキです!

 …さて、突然ですがたった今、富士山に登っている弟から、ご来光の写メールが送られてきました。何を隠そうこの僕も去年の今頃富士山に登ったので、それについて書こうと思ったのですが、如何せん眠くなってきたので、今回はこの辺で失礼したいと思います。その気があれば、次回は「フジ富士登山部」についての話をしたいと思います。
 皆さんゲリラ雷雨にはくれぐれもご注意を。
美しきかな御来光

 それでは。